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かつて、若いとき、外国の難民キャンプで活動していたとき、
マスコミ報道と現実の差というのを、痛いほど感じた。 アジアやアフリカの難民キャンプでは、 世界中から、援助物資が集まってくるが、それが直接難民の手に渡らないで、途中で搾取されてしまうというのは日常茶飯事だった。 物資を送っても、それが彼らの手に渡るまえに、横取りされ、市場で売られるなんてことは、むしろ普通だ。 途中、政府の役人や警察、商人たちが、あたりまえのように持っていってしまう。 うまく、物資が難民のところへ届いたとする。 そのあとも大変だ。 ある難民キャンプでは、服の援助を送ったときは、古い服を回収することになっていた。 ふたつ、与えたほうが良いと思うのは、先進国の貧困の現実を知らない人間の考えだ。 なぜ、そうするかというと、 新しい服を着て、古い服を持って帰ると、 途中で、また古い服に着替えてしまう。 そして、新しい服は、市場で、さっさと売って金に換えてしまうからなのだ。 食べるものを手にいれるためだ。 では、家を建てるために、援助をしたとする。 そして、家が無事たった。 しかし、それも成功ではない。 その家は、そのあと売春宿として経営されることになる。 売春宿を経営するために、集められた金が使わられたことになる。 そんなこともよくあることだ。 難民キャンプでは、国連機関のほかにも、さまざま人が活動に入ってくる。 それが、自分たちの宗教の布教活動の拡大のためだったり、 自分達の政治活動のためのアピールの材料のために、 写真を撮って、さっさと帰っていく政治家なんてのも、ざらにいた。 難民キャンプが長期化すると、人口が増える。 彼らにとって、娯楽は性的なものしかないからだ。 問題は、さまざまに広がっていく。 食料援助と引き換えに、不妊手術を受ける女性ということもある。 また、 アフリカなどでは、子供のエイズ検査の結果を親に知らせないほうが良いとされている。 どうしてか、 子供が、死ぬと解ったとたんに、母親が、死ぬと解っている子供には、 食事をほかに回すようになることがあるからだ。 いったい、我われが、知りえる真実とは何か。 ずっと心の中に澱のように残っている感情だ。 マスコミ報道と現実との違和感を、このあと、少し続けて書いてみたいと思う。 (つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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