4621 イスラームのサテカンビン 1
ウブド通信 ・ イスラームのサテカンビン 1彼女は ルーサリー というスカーフを被っているイスラームの女性である。バリ島はヒンドゥー教徒が90数%で圧倒的に多い。インドネシア全体ではムスリムが弩圧倒的に多いイスラーミの国家である。イスラームの女性はチャードルという黒い布袋で全身を包み眼だけを出して外出する。家族以外に肌や髪の毛を見せてはならない。彼女達の上には 聖地マッカ ・ メッカ のカーバ神殿のタペストリーがある。彼女はゆるいイスラームなのだろうか写真撮影を僕に許してくれた。次回プリントして渡そう。マッカとメディナへは1度巡礼の旅に出たいと彼女は静かに語る。ウフドのラヤ通りのちいさなヤギ肉料理店のオッサンの妻の信仰心にうたれるものがある。オッサンは強面である。オッサンが店頭に建っているときはこんな写真撮影はややはばかられる。サテを焼いているにいちゃんは精悍な顔付きである。流石に日焼けした肌は赤道人の色合いだ。僕はついつい撮影してしまう。ツーリストだからという事でイスラームの人々を撮影してしまう。サテカンビンは サテ - 串 - カンビン - 山羊 つまり山羊肉の串焼きである。男性に精がつくといわれているがスッポン並みの迷信である。ラヤ通りデルガハユをウブド王宮プリサレンアグン方向へジャランジャラン4分ほどである。秘伝のタレはスパイシーの嵐である。甘い味噌と呼称にチャベイという唐辛子にその他大勢数十種のあんにゃもんにゃがグツグツ。タレだけでナシが食べれる。僕はイスラームの家庭の少女の似顔絵を描く。公益社団法人日本漫画家協会会員として毎年会費を出資している玉地俊雄である。偶像ではないか。喜んでくれているようすだからそうではない。暑い国いんどねしあのバリ島ウブドでイスラームの少女の似顔絵を描く。僕がはかなくなっても残っているか。この少女はたぶんそのうちどっかへ放うり投げて似顔絵の存在など忘れるだろう。イスラームの少女の似顔絵を描くという行為はミサハークで喉を切られるかも知れない。だから僕はイスラームの少女を描く。アッラーフもオオメにみているのだろう。 ロータスはヒンドゥーの象徴的な花である。暑い国で咲くロータスは根っこを食べるのだろうか。ついついレンコンを思い出す。ヒンドゥーとイスラームはブタを食べないウシを食べないという戒律を持っている。僕は完全無神論者である。原理主義宗教と極端な経済格差が7世紀以降人々に凄惨な殺戮行為を誣いている。でもねバリ島ウブドではイスラームのサテカンビンがとてもおいしい。山羊は豚でも牛でもありませんから。 玉地俊雄