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☆ ご訪問くださり、誠に有り難うございます ☆
洒落たベンチが
誰もいない
緑の木々に木霊する
夜を連れ
君を求める
君を求める
それは
洒落たベンチに
君を求める
By.星原女瑪(2014.8.14)2018.8.22.
(注意・詩の転載を禁ずる)
★前回掲載しました{★晩夏★} 出来立ての詩で推敲が足りず、 物足りなさを感じていました。 推敲し直した作品、★ そして 晩夏 ★ 今回掲載する事にしました。 ご一読いただけましたら、幸いです。
★ ★ ★ ★ ★ ★ *------*------*------*------* 🙇 お知らせ 】 短編小説・心ゆくまで・は、下段に記載しています。
短編小説 ミステリーロマンの世界へ、ようこそ。 ★心ゆくまで★ . 【最終章】 続き】 『沙織さん、ようこそ。お待ちしていました』 柿谷は明るい声で迎え入れた。 『こちらに掛けてください』 マスタード色の革張りの応接セットに、案内された。 柿谷の部屋は黒を基調に煙草色の配色で、 落ち着けそうな雰囲気だった。 『僕はビールを飲みますが、沙織さんも何か如何ですか』 『そうね、トマトジュースでも頂こうかしら』 『好かった。美味しいトマトジュースが冷えていますよ』 柿谷はそう言って、すぐに運んで来てから、 沙織のはす向かいに腰を下ろした。 『あと五分もしたら沙織さんに紹介したい人が来るので、 是非とも逢ってください』 『えっ......。どなたか来るのですか』 『はい、楽しみにお待ちください』 『きょうは午後じゅう、モネの絵を眺めていたのよ』 『そうでしたか、モネの絵は好いですよね』 『ええ、大好きです』 『ああ、仕事の後のビールは旨いです』 柿谷は、ドイツ製らしいジョッキを傾けた。 間もなく部屋をノックする音がして、 背の高い細身の女性が入って来た。 柿谷は急いで立ち上がると、 『やあ、こんばんは』 と声を掛けてから、沙織の横に立った。 『春伽姉さん、こちらが奥村沙織さんです』 『沙織さん、僕の姉の春伽です』 『あの......。まさか亡くなった筈の、お姉さまですか』 奥村沙織は、あまりにも突然な事に驚き、言葉に詰まった。 続く】 2018.7.4.星原女瑪. 四月半ばの丘には遅ればせのチューリップが咲き残り、 爽やかな風が吹いていた。 夕方まで仕事が有るからと、 柿谷は朝の五時前に出かけて行った。 夕食は済ませて帰るからと言っていたから、 今夜の話は大事なことだろうかと、 奥村沙織は午後の窓辺でふと考えた。 バロックを流しモネの画集を眺めていると、 日暮れの迫るのも忘れる程に絵画の世界に引き込まれて行った。 夕暮れた丘で軽い散歩を済ませると、 沙織は七時前にシャワーを浴びた。 部屋のベッドで寛いでいるところへ、 柿谷から電話が入った。 『申し訳ない。今夜の約束を九時に延ばしていいでしょうか』 『大変そうですね。九時に伺いますね。 呉れ呉れも、お気を付けてくださいね。それでは』 『はい、有り難うございます。それでは』 ということで電話は切れた。 柿谷貴次が帰宅したのは、九時過ぎだった。 彼はシャワーを済ませると、二階へ上がって行った。 奥村沙織はドレッサーの前に座り、 自分の姿を眺めて見た。 肩先に伸びた髪が軽くカールして、 薄化粧にピンク色の唇をした顔が浮かんでいた。 これが今の私......。 あの朝に化粧と髪を整えたままの容姿で、 鏡に映っている自分が不思議だった。 やや経ってパンパンと頬を叩くと、沙織は立ち上がった。 二階の踊り場に立つと、その先にはまだ階段が続いていた。 覗くと、幅広の廊下が延びていた。 そして三枚目のドアが開いていて、明かりが零れていた。 柿谷の配慮を感じながら、 奥村沙織はドアをノックした。 【続く】 By.星原女瑪. 2018.6.01. *----* *------*------*------*------* ご訪問くださり、誠に有り難うございました
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