カテゴリ:認識の歩み
![]() イスラム教徒および蛮族の圧力に対する 支那、インド、西欧の反応を比較すると、 西欧におきた変化は 支那、インドの二者よりも はるかに根源的なものでした。 支那は文明の基本的な点ではなんら乱されることなく、 一時的な仏教の全盛期の後、 豊かに再興され古代の儒教の伝統に戻りました。 インドはかなり深い影響を受けましたが 土着の宗教の中に引きこもるという反応を示しました。 これに対して西欧は、蛮族に反撃する構えを見せ、 そのために最も基礎的な緒制度を変更して、 種々の技術を改革したのです。 その変化や改革は未来における目ざましい発展を 内に秘めるものではありましただが、 当時は、どんな基準で測っても、西欧文明は イスラム、支那、インドの水準をはるかに下回っており、 西欧は事実上未開の闇に沈み、 ただギリシャ・ローマの学問、文学、芸術の すり切れた糸だけが細々とつづいているだけでした。 こういう分野における新しい活動は 紀元一〇〇〇年を過ぎてからようやくはじまるのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年05月24日 05時00分07秒
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