カテゴリ:認識の歩み
西欧人は、長いあいだ 牧畜に依存して生活してきた関係から、 大量の肉をたべる習慣が 今日までつづいてきています。 そのために、西欧人は 殺した家畜の肉を保存することについて、 むかしから大きな関心をもっていましたが、 当時肉の保存にもっとも有効な方法は、 コショウをつかうことでした。 そこで、西欧人は血まなこになって このコショウをもとめました。 一四~一五世紀には、 世界最大のコショウの産地は、 フィリピン南方のモルツカ諸島でした。 イスラーム商人が モルツカで買いつけたコショウは、 マレー半島のマラッカと インド南端のカリカットを経て、 アラビア半島の南端のアデンへ行き、 細長い紅海を北上して、 地中海南岸のカイロと アレクサンドリアへはこばれました。 そこから北イタリアの諸都市の商人によって、 西欧各地へ売られていったのです。 ほぼ地球を半周する 大貿易ルートだったわけです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年05月20日 05時00分14秒
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