地球人スピリット・ジャーナル1.0

2008/08/11(月)13:33

日本の10大新宗教

アンソロポロジー(108)

「日本の10大新宗教」 島田裕巳 2007/10 幻冬舎 新書 215p Vol.2 No.0217 ★★★★☆  我らが島田裕巳先生のベタなタイトルの新書本だけに、なにをいまさらと、あまり読みたい衝動が湧いてこない本だが、読んでしまえば、なるほど面白い。「10大」と区切ってしまうところには問題があるが、「10大」と区切ってしまうからこそ、いまさらながらの、このような一冊ができあがるのだろう。 10大、とはいうものの、それぞれに関連性が縦横に重なっている。近代から現代の日本のもうひとつの歴史がここにある。いまさらこんな本を読んでどうするのだ、という思いと、いまさらだからこそこのような本を読んでみるのも面白い、という感想が行き来する。 真如苑についてはなにも知らないが、本書によれば、立川市と武蔵村山市にまたがる日産自動車村山工場の跡地約106ヘクタール(約32万坪)を739億円で購入したのが、真如苑だという。カルロス・ゴーンがリストラにやっきになっている時に、その跡地を一団体が買い取るというのだから、あぜんとする。坪単価23万。公称信者数90万だから一人平均8万円ちょっとで捻出できる金額、とはいえ、なんだか空恐ろしい。  このような本を書いて、何がたのしいのだろう・・?、という思いと、著者のような立場の人間だからこそ書ける貴重な本、という思いが錯綜する。なければないで、別に不自由でもないし、読んだら読んだで、なかなか興味深い。つまり「新宗教」という、どこかスキャンダル含みな、ちょっと皮肉な野次馬な視点が、読む者の好奇心を刺激するのだろう。読み方を間違えれば、ただそれだけで終わる本。

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