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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


へ引越しました。

2006.12.04
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カテゴリ:地球人スピリット

地球人スピリット・ジャーナル2.0につづく



 

「鈴木大拙」 没後40年 
松ヶ岡文庫編 2006/5 河出書房新社



 鈴木大拙、あるいはD.T.スズキの存在は、ある意味当たり前の存在で、彼がいなければ始まらないことがたくさんある。民間人にして東洋=日本の精神の真髄「禅文化」を、西洋社会の中へ「ZEN」として紹介した第一人者である。20世紀の偉人の一人に数え上げられて間違いない存在だと思う。

 アメリカやヨーロッパで、禅、禅とやかましく評判になっているが、禅ということばを、日本語の発音のままに”ZEN”と書いて外国人にわからせるようにしたのは、わしが最初であろう。外国人でも、このごろ、色々禅のことを書く人が出て来たが、なかなか本当の人が出るのはむずかしい。よくわしは禅をやるにはどうしても日本に実地に来てやらないといけないと忠告している。日本人の間にも、禅を実際にやっていて、その上、外国語の自由に話せる人がもっと出てほしいものだ。口先ばかりでしゃべり散らす人だけでは困るんだ。p72

 Oshoが初期的段階からZENをなんども持ち出し、最後期においてはZENが意識の最高峰であるかのごとく評価した裏には、このようなD.T.スズキの偉業があったことは疑う余地はない。Satori(悟り)やKouan(公案)など、そのまま日本語で欧米人に理解されるようになった事実も大拙の業績によるところが大きいであろう。その分、体系がない、歴史を無視する、などの批判も内外からあったようだ。

 それではどういうぐあいに歴史を無視しているかというとたとえば「わしの考えによると」というような文章を書きはじめかたをよくやるのです。あとでもうしあげますが「悟り」というものを--(Enlightenment)という論文を幾つも書いております。一つの「悟り」というものを見ましても、一番はじめに、(according to my way of interpreing Buddhism)こうくるのです。初めからポンとわしはこうみるのだよと、いうわけですから、人がどうみようと、大乗緒家がどうみようと、そういうことは平気なのです。思想の歴史など無視して、わしがみるとこう・・・・・。p132増谷文雄「鈴木大拙論」1966

 Enlightenmentという単語はOshoのレクチャーにおいても、彼を理解する上においても重要キーワードとなるのだが、ひょっとすると、この言葉と「悟り」を関連付けたのは大拙だったのかもしれない。その業績は計り知れないほど大きいが、グルジェフやクリシュナムルティーに比して、OshoのD.T.スズキへの評価は必ずしも高くはなかった。

 この本は、大拙が96歳で亡くなって今年2006年で40年ということで旧文も含めて編集された、各関係知識人たちの追悼集だが、考えてみれば、大拙について一冊まるまんま読んだのは、私にとっては初めての経験だった。あまりに身近すぎたといえるだろうか。あまりに意識しないほどに彼の仕事の恩恵に浴していたということになるだろう。

 この本で初めて知ったことはいくつもあるが、まず一つは大拙が初期的に英文から日本語に翻訳して紹介したのがスエデンボルグの「天界と地獄」であったことである。私はこの一冊にひとかたならぬ思い入れがある。15歳のときに出会った同級生から紹介されたのがこの本で、さっそく購入したことだった。私が本格的な精神世界や神秘主義にふれることになった一冊だが、ここにすでに最初から大拙がいた、ということになる。

 あるいはこの本で、巻頭言を書いているのが出光昭介であり、巻末ちかくには出光佐三が「生き仏との出会い」の一文1966を寄せている。つまり、大拙の大スポンサーとして出光興産が支えていたことは初めて知った。

 私の禅体験など語るにもなきが如しだが、最初の師といえるのは、母方の祖父だったといえるだろう。彼は一農夫だったが、法名に衝天院釣月耕雲居士とあるように、まさに月を釣っては雲を耕すような禅者であった。少年時代の私はほとんど達磨や慧可などの話を、彼からコタツにあたりながら聞いたのだが、茶の間の彼の背中にはいつも出光のカレンダーがかけてあった。

 遊びにいくと、ちらっとこのカレンダーに目をやって、この言葉はわかるかい? この絵はこうだよ、といろいろ仏の教えや禅のことを教えてくれた。出光のカレンダーには、毎年、禅画や経や句などが書いてあった。今思えばば、この出光のカレンダーの陰には、大拙の仕事が色濃く影響していたのである。

 この本には、その他、日野原重明、源了園、千玄室、立松和平、鎌田東二、中村元、柳宋悦、朝比奈宗源、その他の重要人物たちの一文が編集されている。ちょっと異色なところでは、末木文美士が「大拙の戦争批判と霊性論」p90を寄せている。彼は、
ブライアン・ヴィクトリアの「禅と戦争」を取り上げて、大拙の裏面を暴き出す。この周辺を深く掘り下げていったら、来るべき地球人スピリットの次代ステージが見えてくる可能性もある。






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Last updated  2009.03.30 08:06:41
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