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カテゴリ:文芸
なかなかに、深ぁ~いお話しでした。
男性と女性とでは、感じるところがおそらく相当違うでしょう。 また、男性でも10代や20代の読者と、40代、50代の読者とでは、 感じるところ、思うところが全く別物になってしまうのでは? 30代の読者については、その人の現在のポジションと感性によるかな。 さらには、60代以上の読者なら、また違った世界が見えるのかもしれない。 そう、このお話に登場する「隊長さん」のように (隊長さん、このお話の中ではピカイチにカッコ良かった)。 それにしても、40代・50代の男性にとっては、ホント身につまされるお話し。 そう、主人公・牧村に我が身、我が人生を思わず重ねてしまいそう。 自尊心ばかりが高くて、周囲の人々や現実が全く見えていない姿や、 過ぎ去った若き日々や女性との思い出に浸り、そこからの未来を妄想する情けなさに。 それでも牧村さん、悪戦苦闘の悶々とした時間を過ごすうちに、 それまで気付くことのできなかった大切なものを、自分のすぐ身近に見出すことに成功。 さらには、新しい世界での仄かな希望も見えてきて、 最後の最後には、ちょっとした復讐劇まで見事に果たしてしまう。 そう、これは大人の男による『青い鳥』のお話し。 現実を直視し、自分自身や身近な人々を見つめ直して、大切なものを見つけ出すお話し。 まぁ私自身は、これまでに人生をやり直したいと思ったことは多分ないです。 これまで築き上げてきたものや、人と人との関係を失うなんて、絶対に願い下げです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.12.29 20:32:30
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