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カテゴリ:教育・子育て
「ハラスメント」。
今では、日常生活の中でも頻繁に使われるようになった言葉。 「セクハラ」から始まって、「パワハラ」「モラハラ」「アカハラ」等々、 実に様々な「ハラスメント」を表す言葉が、巷に溢れかえっています。 「ハラスメント」を日本語に訳すと「嫌がらせ」。 じゃあ、「嫌がらせ」と「いじり」は、どう違うのか? 「嫌がらせ」と「いじめ」の境界線は、どこなのか? あなたは、答えることができますか? さて、本著は学校におけるハラスメントについての一冊。 体罰、巨大組体操、スクール・セクハラ、部活動、教師の暴力被害、 そして、問題行動の件数という6つ観点から、 内田准教授が、これまでの研究成果を踏まえながら論じています。 *** さて、本著で私が付箋を貼った部分をご紹介。 これからは、たとえ暴力に効果があるとしても、 それでも他の手段を選ぶべき時代なのだ。(p.60) 実に明快。 何の補足も必要ないですね。 部活動の設置・運営は法令上の義務ではなく、 学校の判断により実施しない場合もあり得る。 実施する場合には学校の業務として行うこととなるが、 平成29年度から部活動指導員が制度化されたところであり、 部活動指導は必ずしも教師が担う必要のない業務である。(p.161) 一定数の犠牲の上にはじめて成り立つような活動であるならば、 少なくとも学校教育としては不適当である。(p.175) 平成30年度に「部活動ガイドライン」が示され、 また、学校における「働き方改革」も叫ばれています。 そして、教員の異動や適正配置の観点からも、 「部活動指導」は、大転換期に差し掛かったと言えるでしょう。 「子どものために」は、教員にとって殺し文句である。 反論しようものなら、 「あなたは子どものことを大事に思わないのか」という、 「教師失格」のレッテルが貼られる。 教員においては、「労働者」として休む権利は、 もはや剥奪されてしまっている。(p.166) 部活動については、 この言葉の持つインパクトは、少しずつ変化しつつあると感じますが、 それ以外の場面については、相変わらず。 過剰要求と思われる内容でも、この言葉を使われると断りづらくなってしまいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.06.29 17:27:04
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