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カテゴリ:暮らし・健康・医療
副題は「気分の波で悩んでいるのは、あなただけではありません」。
その冒頭は次のように始まります。 僕は躁鬱病です。 今では双極性障害と言うらしいですが、(中略) 診断されたのは2009年です。当時、31歳でした。 東京のメンタルクリニックみたいなところでした。(中略) 医師と対面して、こちらの症状を話すと、 それで医師は経験から、「躁鬱病ですね」と言いました。(p.9) そして、その医師の考え方は、次のようなものでした。 躁鬱病は病気というよりも体質なので、波の強さを抑えることはできても、 基本的には完治しないし、服薬も生涯続ける必要があるし、 その中で自分なりのやりやすい生き方を見つけていくしかない。(p.13) でも、何かが足りないと感じ、どうすればいいのか分からなくなってしまった著者は、 躁鬱病に関する本をいくつか読んでみますが、どれも同じことが書いてあります。 躁鬱病ではないであろう人たちの書いた本には、症状については色々と書いてあるものの、 経験を踏まえて、どうしてそうなるのか、どうすればいいのかについて書かれていませんでした。 類書を読むことをやめ、途方に暮れていた時、精神科医の神田橋條治さんのことを知ります。 その『神田橋語録』との出会いが、著者の考え方に大きな変化をもたらすことになりました。 本著は、神田橋さんを躁鬱病についてのソクラテスと見立て、 彼の言葉をプラトンであるところの著者が解釈し、皆と共有していくという一冊です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.06.09 11:11:17
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