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テーマ:最近観た映画。(39369)
カテゴリ:映画生活
前の日記とタイトルが似ているが、全然別の話である。
映画『茶の味』をレンタルして見た。ビデオ屋で、なんとなく、ホントになんとなく気になったのでたまたま手に取り、大した期待もせず観てみたら、これがこれが、意外にも大した拾い物であった。 とても一言では表現できない、まことに不思議な映画である。とある片田舎に暮らす家族の、それぞれの成長と葛藤を軸に物語は展開してゆくのだが、美しすぎる自然の風景の映像美に吸い寄せられるかと思えば、予想だにできないシュールなギャグの応酬が胸をワシづかみにして離さない。そしてたわいもない日常の出来事が、やがて物語のエンディングに向かってものの見事に収束してゆき、最後にはじわ~っと噛みしめるような感動と幸福感が胸に広がるのだ。 作品の中で圧倒的な存在感を放っているのが、怪優・我修院達也(旧名:若人アキラ)演ずる「オジイ」で、地でやっているようなキレた演技がまさにハマり役である。中でも、「♪なんでアナタは三角定規なのー」とか「♪やっやっやー、やまやまやまー」といった意味不明な即興曲が完璧な振り付けとともに展開されるシーンではもう目が釘付けで、思わず何度リピート再生して観た事か。 とにかく良い。すべてが良い。しかし、何がどう良いのか、ほとんどうまく説明ができない。今までに観たことのない種類の作品なので何かに例えて説明する事ができないからかもしれない。 それにしても、ここ2週間ほど珍しく体調不良が延々と続いていて、そのせいか何となく気分も滅入り気味でドンヨリとしていたのだが、この映画を観たことで、なんだかすっかり気持ちの奥の方が癒されたのと同時に、不思議と穏やかに元気が沸いてくる気がした。 ただし、観終わってからネット上の評価をあちこち見ると、これが見事に賛否真っ二つ。ワタシと同じように「スゴクいい!」というヒトか「まったく面白くない、金返せ!」のどちらかで、中間の評価がない。それも、なんとなく、わかる気がする。 ![]() 作品のオフィシャルサイトは、こちらから。 ちなみにこの監督、石井克人というヒトはもともと第一線のCMディレクターであって、有名なところでは「一本イットクぅ?」のアスパラドリンクとか、旭化成の「イヒ!」などを手掛けた人物でもある。 ♪やっやっやー、やまやまやまー。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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