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2006年10月23日
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カテゴリ:映画生活

単館上映ながらそこそこ話題になった、ヘルシンキを舞台にした邦画『かもめ食堂』をDVDで観た。飛び抜けた名作ということでもないが、決して期待を裏切らない、味わい深い佳作という印象。小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ、という個性的ではあるが地味なキャストに、特にドラマチックな展開があるわけでもない淡々としたストーリーなのだが、ひとことで言えば、とても「センスが良い」。退屈でつまらんという声もあるようだが、ワタシは断固支持します。

フィンランドの映画といえば、“普通のヒトの冴えない日常”をテーマとするアキ・カウリスマキの作品のどこか居心地の悪い空気感がすぐに頭に浮かぶのだが、この『かもめ食堂』から伝わってくるフィンランドの空気は、なんだかすごく穏やかで柔らかくて気持ち良さそうなのだ。ヘルシンキの街角で、小林聡美扮する主人公“サチエさん”が営む小さな食堂の設定は、その空気に実に違和感なくいい感じで溶け込んでいる。

この映画に花を添えるのが、なんといってもこの食堂で出される料理のラインナップである。焼き鮭定食、豚の生姜焼き定食、鶏の唐揚定食、そしてオニギリ、といった、なんてことのない日本の食卓の日常メニューが、フィンランドの食堂で出てくると、なんと魅惑的に映ることか。夜中に見ていたら急に腹が減ってきて、画面に出てくるジューシーな鶏の唐揚を無性に食べたくなった。

そして、この映画で最も印象に残ったセリフは、サチエさんが、店に来たお客の男にコーヒーを出し、次に、反対にお客の男がいれてくれたコーヒーを一口飲み、その美味しさに驚くシーンで、男が言うひと言。
「コーヒーは、人にいれてもらって飲むと旨いんだ」。
なるほどなぁ。そうだよね。そういうもんだよなぁ、と妙に納得。

登場人物たちの、何かしら悩みを抱えながらもどこか肩の力が抜けた感じもいいし、「このシンプルな形の食器はいいなぁ」とか、「あの照明はどこのデザインかなぁ」とか、「この服の柄はマリメッコだな」といった楽しみも随所にあって、とにかくなかなかキュートな映画なのだ。






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最終更新日  2006年11月01日 19時19分28秒
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