安岡 正篤の一日一言(名言) 6月23日 知恵の学問
知識の学問と知恵の学問では非常に違うのであって、
知識の学問は、われわれの理解力・記憶力・推理力など、
つまり悟性の働きによって誰にもひと通りできるものだ。
子供でもできる。大人でもできる、善人でもできる、悪人でもできる。
程度の差こそあれ、誰でもできる。その意味では、機械的な能力である。
しかしそういうものではなく、もっと経験を積み、思索反省を重ねて、
われわれの性命や、人間としての体験の中からにじみ出てくるもっと
直観的な人格的な学問を知恵の学問と言う。
だから知識の学問より知恵の学問になるほど、生活的・精神的・人格的に
なってくるのである。
それを深めると、普通で容易に得られない徳に根ざした、徳の表れである
徳恵(「とくけい」あるいは「とくえ」と読む)という学問になる。
これが聖賢の学である。
安岡正篤一日一言 [ 安岡正篤 ]
*安岡 正篤 おすすめの本(名言集):一日一言
六中観 [正篤 ]
忙中 閑有り。 苦中 楽有り。
死中 活有り。 壺中 天有り。
意中 人有り。 腹中 書有り。
甲寅正月 無以会同人 敬しんで呈す
亀井老契 座右
「私は平生窃(ひそ)かに此の観をなして、
如何なる場合も決して絶望したり、 仕事に負けたり、屈託したり、
精神的空虚に陥らないように心がけている。」と。
安岡 正篤(やすおか まさひろ)
1898年(明治31年)2月13日-1983年(昭和58年)12月13日)
陽明学者・思想家。
安岡には政界だけでなく、財界にも多くの心酔者がおり、
三菱グループ・近鉄グループ・住友グループ・東京電力など
多くの財界人をも指南していたとされる。
終戦時、昭和天皇自身によるラジオ放送の終戦の詔書発表(玉音放送)に加筆し
原稿を完成させたことから皇室からも厚い信頼を受けていた。
数々の伝説を残し、政界・財界・皇室までもが安岡を頼りにしていたことから
「昭和最大の黒幕」と評される。