カテゴリ:哲学
こんな話を聞いたことがある。 「目の見えない人は暗闇を知覚することが出来ない」 これは、始めから目が見えず光を認識できないから暗いという状態が分からないのだという。 なるほど、暗闇しか知らなければ暗闇を知ることが出来ないということか・・・と、はじめて聴いた時は面白い話だと思った。いや、それくらいにしか思えなかったと言ったほうが正しい。 同じように耳が聞こえない人には静寂が分からないのだそうだ。理屈的に考えれば確かにこれも納得できる。 さて、ここで一つ疑問が出てくる。それは・・・ 今までに出た自己啓発の教えは正しいのだろうか?もしくは、本当に事足りているのだろうか? 『ポジティブな意識を持ちなさい』『ネガティブな感情は排除しなさい』・・・ もし、真にポジティブに生きることを目的としているのならば、ネガティブな感情・感覚・思考をとことんまで突き詰める必要があるのではないでしょうか?それを端からネガティブの否定から入ってしまうと少し遠回りに思えるのです。 人の思考とは、世界を見るためのメガネのようなものです。そのメガネが色々な価値観・習慣に触れることによって色づいていくのです。そして出来上がった色眼鏡が私達が世界を意味づけるためのものさしになります。 ・・・こう考えると、自己啓発の一番の教科書は私達が生きているこの社会なんじゃないでしょうか? 「ポジティブに考えたほうが成功しやすい」というのは否定しませんし、大切だと思います。しかし、そんなことわざわざ言われなくても分かることではないでしょうか? というか、ネガティブに考えたいと思っている方はいないと思います。 では、自己啓発書に足りないこととはなにか?それは・・・ 「いろんな体験をしよう!」という宣言だと思います。勿論、そういう風にいろいろな体験が出来ない方もいらっしゃると思います。そういう方はドラマを見るでも小説を読むでもなんでも構いません。それによって疑似体験をしましょう! え?そんな疑似体験なんかでいいの?と思われた方がいるかもしれません。ですがおそらく大丈夫です。というのも、私達の脳の性質でありアレクサンダー・テクニークの概念『ボディマッピング』の観点から見ると脳は現実と空想の区別や自己と他者の区別がつかないのだそうです。 とても危険な話に聞こえるかもしれませんが、あくまで脳内でのことです。現実に行動したり思考したりする私達はその区別がついてるんですから心配には及びません。 こう考えるとすごく便利な世の中だと思いませんか?その気になれば無料で世界旅行も夢ではありません。本を読むことだけなら図書館で出来ますからね、人の旅行記を読めばいいのです。 ・・・以上が今までの私の集めた知識から思った一つの方法です。これが上手く機能するかどうかは分かりませんが、この記事を読まれた方が何かをひらめくような一助に慣れたら嬉しく思います。ここまで読んで下さり、ありがとうございます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/10/20 10:06:12 PM
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