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DAIの宝石箱

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2013.04.23
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カテゴリ:か行の宝石
過去にあげた記事にも書きましたが「ガーネット」というのは要は総称で、
実質的にかなり多い種類があります

分かりやすく言えば
「コーヒー」と言ったって実際のところは
「モカ」とか「キリマンジャロ」とか色々ありますよね?ってことです

さてそんなガーネット族ですが、主な宝石種となるのは
パイロープ
ロードライト
アルマンディン
スペサルティン
グロッシュラー
アンドラダイト
の6種類というのは前に述べた通り

ここにアンドラダイトの変種のレンイボー・ガーネット、それとデマントイド
パイロープとスペサルティンの中間に位置するカラーチェンジ・ガーネット
グロッシュラーの変種に位置するツァボライト
などなどが主な宝石種でしょうか


さて
今日お話するのはそんなガーネットの中で、宝石種は(大きな結晶が出来ず鉱物標本程度)まずないと言われるレア・ガーネットのお話

レアガーネットの代表はルースもそれなりに目にするハイドログロッシュラーでしょうか
私のブログでも一度とりあげたと思います
このハイドログロッシュラーはグロッシュラーとはついているものグロッシュラーとは別のグループに分けられ、Hydrogarnet(ハイドロガーネット)グループのサブグループに分類されているようです
化学組成式に表してOHを持つ物の総称で、OHは水酸化鉱物をあらわします

ルース派の人からは「ハイドログロッシュラー」と呼ばれてはいるものの、
鉱物名で行くと「ヒブシュアイト」(ヒブシュ柘榴石(Hibschite))が正式な名のようです
また日本人の名が入った「加藤石」(Katoite)
これもこのハイドロガーネットグループに入ります
ハイドログロッシュラー・ガーネット
こちらがそのハイドログロッシュラー(ヒブシュアイト)のルースになります
アフリカ産です
見ての通り少し濁った感じの半濁亜透明な石が多いようです
色としては半濁半透明緑~桃色を噛んだ肌色 って感じが多いようです

実際のところこのハイドロがどれに該当するのかは知りませんwww


お次はこちらも私のブログに登場させ、
ガーネット好きさん達からは羨望の眼差しを向けられることもあるものに、
「ウバロバイト」があります

ウバロバイトはグロッシュラー、アンドライトも属する「ウグランダイトグループ」のサブグループに入り鉱物種としてはそれなりに産するガーネットです
デマントイドにも通じるような綺麗な緑のガーネットではあるのですが・・・・
大きな結晶が採れず、たいていが2mm以下の結晶でルースは不可能とまで言われいます
ただこのウバロは唯一ルースになりえる結晶が採れる産地があり、フィンランド・オートクンプ産のウバロバイトのみ稀にではあるものの大きな結晶を作りルースに出来るかも?と期待が出来ますが・・・
残念ながらこのフィンランド産のウバロは綺麗な緑の結晶というのには間違いはないですが、不透明なのです
見た方が早いですね
ウバロバイト・ガーネット
ウバロバイト原石
こちらがそのフィンランド産のウバロバイト結晶
この子は一見透明度ありそうな気はしますがカットしても透明にはならないと思う とのことです
2011年ごろに新規購入のところに登場させたと思います

んで
ウバロバイトガーネット
こちらがロシア・ウラル産のウバロバイト
一応ルースっぽく切り出しの物ですが見ての通り母岩付きのもので、結晶自体は1mmあるかないかですね
この2種がルースコレクターが探しもとめる主なレア・ガーネットなのですが・・・・


私はここからさらに探すガーネット族があります
名前だけ列挙になりますがそれが上にも書いた加藤石のほかに
ノーリンジャイト(Knorringite)(苦土クロム柘榴石)
カルデライト(Calderite(カルディア鉱、満鉄柘榴石))
シューロマイト(Schorlomite(チタン柘榴石))
キンジアイト(キムゼイアイト)(Kimzeyite(キムゼイ柘榴石)
モリモトアイト(Morimotoite(森本柘榴石)
モモイアイト(Momoiite)(桃井柘榴石)
ゴールドマナイト(Goldmanite)(灰バナジン柘榴石)

そして一番探しているのが
マジョライト(Majorite)(和名不明)

むろん全てルースが欲しいwwwwwwwww(ムリ)

このうち桃井柘榴石は我が日本で2010年に見つかった非常に歴史の浅い物です
それまでは大和石 として呼ばれていたのでなくはなかったのかな?
このあたりちょっと曖昧ですいません・・・
この桃井石はゴールドマナイトと共生していることが多いそうで、
肉眼での判別は不可能だそうです
どっちもホスィw

最後にそれぞれの化学式も掲載しておきます
(あいうえお順に変更しました)
アルマンディン(almandine)鉄礬柘榴石   Fe2+3Al2(SiO4)3
アンドラダイト(andradite)灰鉄柘榴石   Ca3Fe3+2(SiO4)3
ウバロバイト(uvarovite)灰クロム柘榴石  Ca3Cr2(SiO4)3
カトーアイト(katoite)加藤石       Ca3Al2(SiO4)3-x(OH)4x
カルデライト(calderite)満鉄柘榴石    (Mn2+,Ca)3(Fe3+,Al)2(SiO4)3
キンジアイト(kimzeyite)キムゼイ柘榴石  Ca3(Zr,Ti)2(Si,Al,Fe3+)3O12
グロッシュラー(grossular)灰礬柘榴石   Ca3Al2(SiO4)3
ゴールドマナイト(goldmanite)灰バナジン柘榴石 Ca3V2(SiO4)3
シューロマイト(schorlomite)チタン柘榴石  Ca3(Ti,Fe,Al)2[(Si,Fe,Fe)O4]3
スペサルティン(spessartine)満礬柘榴石  Mn3Al2(SiO4)3
ノーリンジャイト(Knorringite)苦土クロム柘榴石 Mg3Cr2(SiO4)3
パイロープ(pyrope)   苦礬柘榴石    Mg3Al2(SiO4)3
ヒブシュアイト(hibschite)ヒブシュ柘榴石(含水柘榴石) Ca3Al2(SiO4)1.5-3(OH)6-0
マジョライト(majorite)和名不明      Mg3(Fe,Al,Si)2(SiO4)3
モモイアイト(Momoiite)桃井柘榴石      (Mn2+, Ca)3(V3+, Al)2Si3O12
モリモトアイト(morimotoite)森本柘榴石  Ca3TiFeSi3O12

(追記)主な色
アルマンディン Fe2+3Al2  茶、赤茶、赤黒、黒
アンドラダイト Ca3Fe3+2  黒、オレンジ系、赤、灰色、黄緑
ウバロバイト  Ca3Cr2   緑
カトーアイト  Ca3Al2   無色、白濁
カルデライト  (Mn2+,Ca)3(Fe3+,Al)2 暗黄色、赤黄
キンジアイト  Ca3(Zr,Ti)2(Si,Al,Fe3+)3 暗茶色
グロッシュラー Ca3Al2   無色、茶、緑、灰色、黄
ゴールドマナイト Ca3V2   暗緑色、茶緑色
シューロマイト  Ca3(Ti,Fe,Al)2 漆黒(真っ黒)、黒茶色
スペサルティン  Mn3Al2  赤、オレンジ、茶、黄茶
ノーリンジャイト Mg3Cr2  青緑、緑
パイロープ    Mg3Al2  血赤、赤紫、ピンク、赤黒
ヒブシュアイト  Ca3Al2  無色、白、薄灰色、茶、ピンク
マジョライト   Mg3(Fe,Al,Si)2 赤紫、茶黄
モモイアイト    (Mn2+, Ca)3(V3+, Al)2Si3O12 緑
モリモトアイト  Ca3TiFe  黒



こうやって化学組成で並べると分かりやすいですね
なんでこんなに化学組成違うのに同じ鉱物なの?って疑問をお持ちの方も多いと思います
それを分かりやすく言うと
X3Y2(SiO4)3
の化学式にすれば分かりやすいでしょうか
このXのところにCa(カルシウム)やMn(マンガン)、Fe(鉄)、Mg(マグネシウム)などが入り
YのところにAl(アルミニウム)、Fe(鉄)、V(バナジン)、Cr(クロム)などが入ります
例外的にハイドログループのみ最後にOHが付きますが、
基本的にこのX3Y2(SiO4)3で構成される鉱物をガーネットと総称し、このような同じ構造をもっているが、成分が違うものを「類質同像」と呼びます
また上の化学式でも分かるようにシューロマイトも特殊な化学式ですが、正確には独立種ではなく含チタン灰鉄柘榴石とのことです

このXとYの組み合わせによって多様な色彩を見せるのはもちろん、比重や屈折率も当然変わってきますが、コメントにも書いたようにX+Y=何色 と明言出来るわけではなく、実際のところは化学式に載ってない微量元素によって色が決定しています
また微量元素ではなく「格子欠陥」により色が発色してるものもあります
一番有名なものはピンクダイヤモンド、レッドダイヤモンドが格子欠陥による発色の代表ですね
桃色、赤色になる着色要素があるわけではなく、原子配列に欠陥があるために人にはそういう色に見えているという場合も存在します
いつだったかの青い岩塩結晶の実験でもそれは見てとれますね
青い岩塩に見えるけど、水に溶かすと無色の水という不思議な発色要因もあるのです

こういうのもあるから宝石は本当に面白いです





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最終更新日  2021.10.10 11:57:31
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