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カテゴリ:茶木の音楽紀行
その日のグループレッスンにもまた前日とは違うメンバーが集まり、レッスンが始ま
った。 朝11時から1時、昼3時から6時までそのグループレッスンは行われ、結局僕は一週間 べったりそこにいた。 最初少し戸惑った。 毎日皆の前で歌いレッスンを受ける訳で、毎日小さな演奏会で歌っているような気分 だった。 でも慣れてくるとそれがいろんな意味でとても良い訓練になったし、皆がレッスンを 受けるのも聞く訳で、すでに舞台に立っている歌い手もいれば、歌を始めたばかりの 初心者もいて、どちらもとても興味深いものだった。 先生はあえていろんなレベルの人たちをごちゃ混ぜにしていた。 たしかに初心者が先生によってどんどん変わって行くのを聞いているのはとても勉強 になるものだった。 500年前のイタリアでも声楽教師たちはこういった形を取っていたらしい。 大事な所は直子さんが訳してくれたが、先生の言っていることが全部分かればもっと おもしろかったと思う。 その日のレッスンで顔を合わすのは3回目ぐらいだったが、一人のテノールと一緒だ った。 彼の名前は「ベルント」当時で42歳ぐらい、先生の所に住み込みで訓練を受けていた 。 すばらしいテノールだった! やはりなかなか日本人には出せないような音色を持つ力強いドラマティックなテノー ルだ。 彼がいなかったら、そこに止まることを決意しなかったかもしれない。 つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.10.31 09:37:25
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