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幕張本郷の小さなフレンチレストラン   サンク・オ・ピエのオーナーシェフ、中村雅信の日記ページ

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Jun 25, 2008
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DSCN0003.JPG

 これは、スペインのカタルーニャ地方産のデュロック豚の肩ロース肉。赤みが強めで、脂肪が入り組んで霜降り状になっている。

 うちの店で人気の養老渓谷産のもち豚と比べると、、、旨味風味は、デュロック豚のほうが勝る感じだが、もち豚に比べると肉質がしまっている分少し固い。

 ただ、固いと言っても噛み締めるごとに味わいが深いので不快感はないと思う。ただこういう肉質なので、調理にも工夫が必要だろう。

 養老渓谷産のもち豚はもっぱらグリエ(網焼き)にしてきたが、強火で一気に焼き上げるグリエだと、デュロック豚は固くなってしまってせっかくの旨味のある肉質が生かせない。

 だから、鋳物の肉厚なフライパンを使い弱火でゆっくりと火を入れてやるのだ。

 ステーキを焼くときには、強火で表面を一気に焼き固めて、、、と言うのがまるで常識のように色々な本などに書いてあったり、テレビでも料理の先生などがそのように指導しているのを良く見るが、、、肉は強火に合うと当たり前だが固くなる。だから、固くなるのが嫌なら弱火で焼けばよいのだ。

 強火で表面に膜を作って、旨味を閉じ込めるなどと言うが、実際には強火で焼き色をつけても、焼いている間に肉が収縮してくるので肉汁は出てきてしまうのだ。だったら、弱火を駆使して、肉の縮みを最小限に抑えたほうが、柔かくしっとりと仕上げる事ができる。

 デリケートな火入れで、ゆっくりと焼いてさらに余熱を使って仕上げるのだ。休ませている間に鍋に出てきた肉汁は、ソースに混ぜてしまえば旨味のロスもない。

DSCN0005.JPG

 こんな風にほんのりピンク色に仕上がれば、美味しく食べる事ができる。

 実は、もち豚を卸してくれる肉屋さんが、もち豚の取り扱いをやめてしまうらしく、他に何か良い豚肉がないかと思って前から気になっていたこのスペイン産のデュロック豚を試してみたのだ。近いうちにフランスのピレネー産のビゴール豚(人類最古の飼育種と言われていて、スペインのイベリコ豚の原種とも言われる豚)なども試してみようと思っている。






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Last updated  Jun 26, 2008 09:58:39 AM
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 madame-H@ キッシュに入れてます。 相かわらず、手間のかかるスープを楽しん…
 ゆり777@ こんにちは。 美味しそうですね~。 チキンがジュージ…
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