Clarte　Ｃｏａｃｈｉｎｇ　Ｏｆｆｉｃｅ

今日は、久々にお昼間ずっと家にいて、のんびりできるスケジュールの日だったので、
お昼ごはんを食べてから、ちょっと一息テレビを見ることに。

何度か書いたのですが、うちのテレビはＣＳを入れているのですが、
見るのはいつも決まったニュースチャンネル（ニュースバードはキャスターやカメラマンが素人くさくて、なんだかいつも観察してしまう！？）
とディスカバリーかヒストリーなど。

でも、何故なんだか今日はＷＯＷＯＷでちょうど始まった映画に目が留まってしまった。
正直いってこの映画、タイトルを聞いたこともなければ、前知識もなく、
かつて、宣伝でシーンを見た事もない。

いったいこれはなんて映画の番組なの？
ＷＯＷＯＷの番組表を見ると【クイズ・ショウ】って書いてある。





古いアメリカンなオープニングの映像は、派手さがなく
きっと『退屈でおもしろくないんじゃない？』と勝手な決めつけを助長させ、
すぐチャンネルを変えるだろうと思いながら、とりあえず画面を見ていると、

おっ！　ロブ・モロー（この人です）だよ、眉毛濃いよねー(￣ｍ￣〃)
あれ、　ジョン・タトゥーロ（この人です）じゃん！また変人役ー？
あらら！？　レイフ・ファインズ？？（この人です）
これって、ちょっとすごい俳優陣だよねー、え？ひょっとして見ごたえありそうだったりして♪

ってことで、結局ハマッて最後までしっかり見て、しまいには感動すらしてしまいました。

あとで調べたら、またしても、私の空白の８年間の作品（１９９４年）。

そして、やけに鮮やかでスマートで無駄がない映画だなー、って思ったら、
監督と製作はなんとロバート・レッドフォード。

ふと、目に留まってたまたま見た映画だったので、すごーく得した気分です。(*￣∇￣*)
（その後、仕事の準備がバタバタになってしまったのは言うまでもありません）

この映画は
テレビが普及し始めた１９５０年代のアメリカで、実際に起きた人気クイズ番組『２１』の
テレビ界のスキャンダル（スポンサーからの圧力、視聴率稼ぎの裏工作、やらせなどなど）を
ハーバード大主席卒業（それしか強みが無さそうに思える劣等感があるような）弁護士（ロブ・モロー）が
法廷で暴くというストーリー。

クイズ番組で次々と正解を答えて、お茶の間の人気を博し、自称テレビスターの仲間入り気取りだったタトゥーロ。
ある日スポンサーは、視聴率を上げるための打開策として、顔が悪く品が無いタトゥーロの降板を番組制作者に通告。

番組制作者達は、スポンサーの指示に大慌て。
清潔感があり、スマートで本物のインテリジェンス（インテリ一家の出、というのがウリ）を持った
大学の助教授のレイフ・ファインズを見つけ、現チャンピオンのタトゥーロと対戦させる形で
番組を盛り上げる。

イヤイヤ泣く泣く番組を降板させられたタトゥーロは、番組制作者と新クイズチャンピオンのレイフ・ファインズを逆恨み。

そこでおこるヤラセや裏工作の内情を暴露。

視聴率をあげて、大金を得たいスポンサーとテレビ局側と出演者。
（この場合、出演者は結果的に有名になってギャラがあがるだけで、ヤラセに加担したとしても是非は私にはわからない）
おもしろいショウ（娯楽）を見て楽しみたいという大衆の欲望。

だから、それを利用して何が悪い？
娯楽番組にモラルは必要なのか？

という、今となっては言い古されたような内容。
それを全く陳腐に感じさせない、それぞれの俳優の名演技は、本当に拍手！！

教授レイフ・ファインズとそれを暴こうとするにも関わらず微妙な友情関係になる弁護士ロブ・モロー。
彼の抑えた演技がとても印象的。

そして最後に懺悔の告白をし、法廷から出てくるレイフ・ファインズに視線を送る元クイズチャンピオンのタトゥーロの
真実を知ったような後悔の表情。

レイフ・ファインズのクイズを考えこんでやっと答える時の演技の演技（これもヤラセ）のうまさ、
お茶目さ、後で笑って感動します（すごい役者だ！）。

めちゃめちゃよかったです！

そして、結局大手スポンサーとテレビ界は知らなかったと言い張り、現場の担当者だけが
一時的に罪を被り、処罰を受け、上はのうのうとしている。

まるで、政治家か暴力団か官僚か会社組織かその他諸々、いつの時代も同じなんだなーと
現代と考え合わせてみる。

良かれと思ってスキャンダルを暴くと、巻き込まれてしまったいち一般市民だけが
個人的に傷ついてしまうという法廷の仕組み。

見ててうんざりするほど悲しくなるけど、それが現実だ！といわんばかりの鮮やかさ。

【ミスティック・リバー】はいかがなものか？と思ったけれど、やっぱりレッドフォード。
キレが違いました。

私的に星４つの見ごたえです(*゜o゜*)。


【クイズ・ショウ】★★★★

（ロード・オブ・ザ・リングと一緒じゃん！？）


おしまい♪