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カテゴリ:歌舞伎・古典、観劇
先日、国立劇場の「社会人のための歌舞伎入門」で観た、ちょうど同じ場面を新橋演舞場の「十月大歌舞伎」昼の部で上演していたので、本日はイヤホンガイドの解説無しで観てみました。
俊寛に中村勘三郎、鬼界ヶ島で夫婦となった丹波少将成経に中村勘太郎、その妻の海女の千鳥を中村七之助が演じます。 同じ月に同じ場面を全く異なる役者で観ることができるのは、観客として大変貴重な体験だと思います。 生意気な事を言うようですが、それぞれ家や役者が研究を重ねてきた「見せ方」の違いを感じながら観ていました。 この作品では、海女の千鳥の男勝りな島の娘の生き生きとした存在が、作品にメリハリをつけています。 七之助の千鳥は、手は出すなと言われながらも、瀬尾太郎義康(坂東彌十郎)と戦う俊寛の助太刀を買って出る勇ましさが可愛いく表されていました。 さて最後、俊寛が一行を乗せた船を見送る場面です。 岸壁から手を振るのも止めてじっと一点を見つめている俊寛の表情が、当人にしかわからない想いを物語っていました。 舞台の作りも同じシンプルな歌舞伎だから味わえる楽しみを、改めて感じました。 作・近松門左衛門 ※錦秋演舞場祭り 十月大歌舞伎の詳細こちら。 追記です。 十月大歌舞伎では、「平家女護島 俊寛」の他に「連獅子」「人情噺文七元結」の上演もあります。 (新橋演舞場にて) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.10.22 17:51:49
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