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《櫻井ジャーナル》

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2011.09.19
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 リビア攻撃の切っ掛けを作ったのはフランス政府であり、途中から主導権を握ったのはイギリス政府である。アメリカはこの2カ国を追いかけている形だ。

 フランス政府の最高責任者はニコラ・サルコジ大統領。その側近とリビア政府の元高官がパリで秘密裏に会ったところから内戦は始まっている。イタリアのジャーナリスト、フランコ・ベキスによると、その高官とは儀典局長を務めていたノウリ・メスマリ。昨年10月、機密文書を携えてパリへ渡った。フランスとイギリスが相互防衛条約を結んだ11月、フランスは「通商代表団」をベンガジに派遣し、メスマリから紹介されたリビア軍の将校と会っている。

 このサルコジをフランスの法律家が人道的犯罪容疑で告発しようとしている。単に空爆で多数の市民を殺害しただけでなく、劣化ウラン弾を撃ち込むことで放射性物質を撒き散らし、ガンや心臓病などの健康被害の原因を作ったということのようだ。

 イギリスではトニー・ブレア元首相が批判されている。アメリカの巨大金融機関、JPモルガンのロビーストとしてリビアのカダフィと会談していたのだが、リビア市民の殺害という点ではブレアよりデイビッド・キャメロン首相の責任が重い。

 市民殺害では反カダフィ軍による「民族浄化」も大きな問題。肌の色を理由にして多くのアフリカ系住民が拘束され、そのまま行方不明になっているのだ。反カダフィ軍は数百の死体を親カダフィ派の墓地へ投げ込んでいるとも言われ、処刑も疑われている。

 拘束している黒人は「傭兵」だと反カダフィ軍は弁明しているのだが、その多くは労働者だとされている。勿論、傭兵だとしても拷問や虐殺は許されない。

 カダフィ軍と戦うため、NATOは傭兵を組織した。カタールやアラブ首長国連邦で雇われたほか、チュニジアの失業者やカダフィ体制に不満を持つリビア人、あるいはコロンビアで死の部隊に所属して人間も含まれているようだが、それより大きな問題がイスラム武装集団。

 その集団とはLIFG(リビア・イスラム戦闘団)だが、その幹部のひとり、アブデル・ハキム・アル・ハシディは自分たちとアル・カイダとの緊密な関係を認めている。やはりLIFGの幹部でリビアの反政府軍を率いているアブデル・ハキム・ヘルハジの場合、「テロリスト」としてCIAから拷問を受けた過去がある。こうした集団がリビア軍を動かそうとしている意味は重い。





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最終更新日  2011.09.20 03:25:55



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