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《櫻井ジャーナル》

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2011.12.22
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 香港市内の卸売市場で見つかった鶏の死骸から「高病原性鳥インフルエンザウイルス」(H5N1型)が検出され、市場の鶏、約1万7000羽の処分を開始、つまり殺し始めたという。このウイルスと同じH5N1型を変異させ、はるかに伝染力を強めることに成功したという話も伝わっている。今年の9月にマルタで開かれた会議で、オランダのロン・フォウチャーという学者たちが発表したのだ。DNAの5カ所に手を加えるだけだったと伝えられている。

 この研究結果を公表する予定の雑誌に対し、アメリカ政府は作り方の詳細を論文から削除するように求めたという。「生物テロに利用される恐れがある」というのだが、そうした生物兵器を作り出し、使う可能性が最も高い組織はアメリカ政府にほかならない。

 ところで、2009年から10年にかけて、世界的なインフルエンザ騒動があった。2009年4月、メキシコとアメリカの国境線地域で起こった「豚インフルエンザ騒動」が始まり。1000人以上の人が感染、100人を超す人が死亡したと報道され、WHOも「緊急事態」だと認定、日本では「タミフル騒動」につながる。

 タミフルは副作用が問題になっていた「インフルエンザ治療薬」なのだが、特効薬ではなく、早い段階に服用すれば、少し早く直るという程度の代物。2005年12月4日のサンデー・タイムズ紙によると、数十名のインフルエンザ患者を治療したベトナムの医師は、タミフルが効かなかったと話している。そんな薬を日本は買い占めようとした。

 このタミフルを開発したのはアメリカのギリアド・サイエンスという会社で、開発の翌年、つまり1997年から2001年までドナルド・ラムズフェルドが会長を務めていた。この薬に関するライセンスを供与され、製造販売していたのがスイスのロシュだ。

 過去を振り返ってみると、アメリカで「新型」のインフルエンザが誕生したことがあると見られている。例えば、1918年から20年にかけて猛威をふるい、2000万人から1億人が死亡したと言われている「スペイン風邪」。名前だけで判断するとスペインで出現したようだが、実際はアメリカのカンザス州だった可能性が高いのだ。

 このスペイン風邪と同じ型のインフルエンザが1977年に流行している。つまり「ソ連風邪」だが、このインフルエンザも出現した地名から名づけられたわけではない。これは中国の北西部で流行し始め、そこからシベリア、ソ連(当時)の西部、あるいは日本などへ広がったと言われているのである。

 通常、インフルエンザは抵抗力の弱い幼児や高齢者が危険なのだが、ソ連風邪の場合は若者に大きな被害が出たという。そこで、研究室に保管されていたスペイン風邪のウイルスが何らかの理由で外部に漏れたとする説もある。

 ところで、アメリカにおける生物兵器研究の中心地はフォート・デトリック(かつてはキャンプ・デトリック)という基地。ここの軍人/研究者は戦後、日本の細菌化学兵器の開発に関する情報を入手しようとする。戦争中、日本では医学界を中心に生物化学兵器を開発、中国で生体実験を担当していたのが「第731部隊」。この部隊の研究者をアメリカ側は尋問、そして保護する。そして日本側が提供した研究資料を持ち帰った。

 第731部隊の責任者は言うまでもなく、石井四郎。1946年に帰国してからCIC(米陸軍対諜報部隊)の尋問を受けるが、厳しいものではなかった。間もなくGHQ/SCAPのG2(情報担当)部長、チャールズ・ウィロビー少将と親しくなる。1947年には、キャンプ・デトリックからノーバート・フェルという研究者がやって来た。この頃からアメリカ軍は第731部隊の幹部たちと協力関係に入っている。

 ジョージ・W・ブッシュ政権の時代にもフォート・デトリックは話題になっている。政府が愛国者法を成立させようとしている頃のことだ。本ブログでは何度も書いているように、この法律は憲法を停止させる一種の戒厳令。当然、法案に反対する議員もいた。トム・ダシュル上院議員とパトリック・リーヒー上院議員だ。このふたりに炭疽菌で汚染された手紙が送られてきたのだが、その背後にフォート・デトリックが見え隠れしているのである。事件後、ふたりの議員は法案に賛成している。

 フォウチャーらの研究結果を見てはならない人物,組織を挙げるとするならば、それはアメリカの情報機関や軍隊にほかならない。





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最終更新日  2011.12.23 02:36:19
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