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《櫻井ジャーナル》

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2014.05.27
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 ウクライナで大統領選挙が実施され、「チョコレート王」、あるいは「チョコレート・マフィア」と呼ばれているペトロ・ポロシェンコが勝利した。投票日の前日にアメリカの「オブザーバー・グループ」を率いてウクライナ入りしたマデリーン・オルブライト元国務長官と会談したユリア・ティモシェンコ元首相をアメリカ政府/ネオコンは望んでいたのだろうが、イスラエル系オリガルヒのポロシェンコもアメリカ支配層の傀儡であることに変わりはない。

 新しい政権ができてもIMFの融資に絡んで緊縮を強要されることは確実。庶民の生活が悪化することは避けられず、不満が高まるだろう。また、東南部を制圧することをIMFは要求しているわけで、内戦になる可能性は高く、戦火が全土に広がるかもしれない。

 現在、EUがアメリカから自立することをロシアは願って軍事力の行使は自重しているようだが、欲ボケしたEU幹部の暴走が続けば、どこかの時点でNATOとロシアの軍事衝突になる。そのとき、ロシアが戦場をヨーロッパ/ロシアに限定するとは限らない。だからこそ、欧米では世界大戦の勃発を恐れる声が出ているのだ。

 ウクライナのクーデター政権は様々な条件をつけて投票率を高く見せているようだが、ともかく選挙で「禊ぎ」を済ませ、ネオ・ナチを使ったクーデターでアメリカ/ネオコンは傀儡政権をでっち上げたいのだろう。傀儡政権への服従を拒否したオデッサにネオ・ナチを投入して住民を虐殺したというような「過去の穢れ」を選挙で洗い流したつもりかもしれないが、そうした禊ぎを東南部の住民やロシア政府が認めるとは思えない。

 選挙が終わるのを待ち、クーデター政権はドネツクの空港を戦闘機や攻撃ヘリで攻撃して住民に死者が出ている。東南部の住民を制圧する作戦をクーデター政権は再開したわけだ。中東や北アフリカでもアメリカ政府は自分たちが殺した人間を「テロリスト」や「戦闘員」だと表現するが、その多くは非武装の住民。ウクライナでも同じことをしている。

 そうはいっても、ウクライナの西部ではクーデター政権を支持する人も少なくないようだ。その背景には「EU幻想」がある。無邪気にもアメリカを自由と民主主義の国だと信じ、EUに加盟すれば「ブルジョア」になれると妄想している庶民もいるだろうが、クーデター政権に参加しているような「オリガルヒ(一種の政商)」や銀行上がりの人間、あるいはNATOやアメリカの特殊部隊と連携しているネオ・ナチの幹部などは違う。私腹を肥やせると考え、ロシアを破壊すれば略奪できると夢見ていることだろう。

 ウクライナの一部から憧れの目で見られているEUだが、その実態を知っている住民は反発を強めている。巨大資本のカネ儲けが絶対視され、0.01%の特権階級が富を独占、庶民は貧困化し、債務に縛られた人生を送る人も増えている。

 巨大資本の食い物になった国の典型がギリシャ(内容は前に書いたことなので、今回は割愛する)だが、旧ソ連圏の中ですでにEUへ入っている国々では一部の特権階級を豊かにするために庶民がこき使われる実態に失望、そうしたことが歌にもなっている。今回のEUの選挙でも庶民がEUに反発していることが明確になった。

 現在、EUを動かしているのはヨーロッパの貴族階級にほかならない。貴族は長年、政略結婚を繰り返してきたため親戚は全ヨーロッパに広がり、統一されたヨーロッパは彼らにとって自然なことだろう。

 近年になってヨーロッパ統一の動きが出てきたのは1922年のこと。ブリュッセルを拠点とした「汎ヨーロッパ連合(PEU)」がオットー・フォン・ハプスブルク大公らによって創設されたのである。そのメンバーにはウィンストン・チャーチルも含まれていた。

 そのチャーチルは第2次世界大戦後、1948年に「ヨーロッパ連合に関するアメリカ委員会(ACUE)」の設立に協力している。名称からわかるように、この組織はアメリカ主導で作られた。委員長にはアメリカの戦時情報機関OSSの長官だったウィリアム・ドノバンが選ばれている。副委員長は戦後の情報/破壊活動を指揮したアレン・ダレス。ドノバンとダレスはウォール街の大物弁護士でもある。

 ACUEとはアメリカがヨーロッパを支配するために創設した組織だが、そこで重要な役割を果たしたひとりがポーランド生まれのジョセフ・レティンガー。アベレル・ハリマンやデイビッド・ロックフェラーといったアメリカの資本家を後ろ盾にしていた人物で、欧米支配層の利害調整機関とも言われているビルダーバーグ・グループの創設でも中心的な役割を演じた。この動きはNATOの創設と連動している。

 本ブログでは何度も書いたことだが、NATOはソ連との戦いに備えるだけでなく、「西側」の左翼を潰すことも重要な役割だった。その役割を果たしているのが「NATOの秘密部隊」だ。

 こうしたアメリカの動きにフランスのシャルル・ド・ゴール(NATOの秘密部隊に命を狙われたことは本ブログで何度か書いた)は反発していたが、ソ連が消滅した1991年になると、フランスのフランソワ・ミッテラン大統領とドイツのヘルムート・コール首相が「西ヨーロッパ連合(WEU)」の実現を訴えている。外交と軍事政策を統合し、「ユーロ軍」を創設しようともしていた。勿論、アメリカは激しく反発、このプランは潰されてしまった。ヨーロッパのための統一は消え、アメリカのための統一が残ったと言えるだろう。そのひとつの結果として、EU各国の首脳はアメリカの操り人形と化している。

 ウクライナのクーデターもこの延長線上にある。すでに足下が崩れ始めているアメリカだが、NATOを使ってロシア、中国、イランなど服従を拒否している国々を軍事力で倒して世界の覇者になろうとしているわけだ。アメリカは日本を拡大版NATOへ組み込む腹づもりのはずで、だからこそ集団的自衛権を安倍晋三政権は主張している。つまり、核戦争の準備だ。





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最終更新日  2014.05.28 02:35:21



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