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《櫻井ジャーナル》

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2017.10.12
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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は10月11日、アメリカ主導軍がシリアのロシア軍に対して血生臭い挑発を実行していると批判した。すでに同国の国防省は9月24日にアメリカ、クルド、ダーイッシュの連携を示す衛星写真を公表、アメリカ軍が制圧している地域からダーイッシュが攻撃したなら、そこをロシアは破壊すると宣言している。

またロシア国防省は10月11日、アメリカ主導軍がシリア南部へ侵入して建設したアル・タンフ基地がダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)を拠点に使っているとも批判した。アメリカ側はその基地でダーイッシュと戦う戦闘員を訓練しているとしているが、事実上、そうした集団が存在しないことは2012年8月の段階でアメリカ軍のDIA(国防情報局)が報告している事実だ。

ロシア軍がアメリカを厳しく批判する切っ掛けになる出来事が9月20日にあった。戦闘漸減ゾーンであるイドリブの州都を13日からパトロールしていたロシア軍憲兵29名の部隊を武装集団が戦車なども使って攻撃、包囲したのだが、その作戦はアメリカの特殊部隊が指揮していたと言われている。ロシア兵を拘束し、プロパガンダや脅しに利用するつもりだったと見られている。戦闘は数時間続き、その間にロシア軍の特殊部隊スペツナズが救援に駆けつけ、Su-25も空爆して攻撃してきた部隊は壊滅、約850名が死亡したという。

デリゾールでアメリカ主導軍の指揮下にある戦闘集団から再びシリア軍が攻撃されたなら反撃するとロシア軍は9月21日に発表、アメリカ軍とロシア軍の幹部との間で急遽、話し合いが持たれたと伝えられている。

その4日後、ロシア軍事顧問団の幹部、バレリー・アサポフ中将がふたりの大佐と一緒にダーイッシュの砲撃によってデリゾールで殺されたと発表された。このケースでもアメリカ側からダーイッシュへ詳しい情報が流れたと見られ、ロシアのセルゲイ・リャブコフ副外務大臣はアメリカに責任があると語っている。地中海にいるロシア軍の潜水艦は10月5日、カリバル(巡航ミサイル)10機をデリゾールへ向けて発射、ダーイッシュの拠点を破壊した。

ここにきてシリアのワリド・アル・ムアレム外相はアメリカ主導軍がシリアのインフラなどダーイッシュ以外の全てを破壊していると非難している。アメリカ軍がシリアのインフラを破壊、市民を殺してきたことは指摘されてきたこと。最近ではアメリカ、ダーイッシュ、クルドが連携している。





2011年3月にシリアで戦争が始まった直後から、政府軍と戦っている相手が外国の勢力に雇われた傭兵だということは知られていた。こうした実態をローマ教皇庁の通信社アージェンツィア・フィディースでは2012年6月の時点で、西側メディアの偽報道を非難する報告を掲載している。

その冒頭、現地を調査したフランス人主教は次のように語った:「全ての人が真実を語ったなら、シリアの平和は維持されただろう。戦闘が始まって1年を経たが、西側メディアの偽報道が押しつける光景は地上の事実からかけ離れている。」




この指摘はシリアにおける戦乱の本質を言い表している。この戦争はアメリカ、イスラエル、サウジアラビアを中心とする勢力がサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)を使った侵略にほかならないのだ。

侵略勢力はまずバシャール・アル・アサド大統領を排除して傀儡政権を樹立しようとして失敗、サラフィ主義者を使って国を分断しようとしたが、サラフィ主義者を中心とする武装集団は敗走、今はクルドを使おうとしている。今の流れはアメリカ軍とロシア軍との直接的な軍事衝突へと向かっている。最近の動きはロシアが腹をくくったということだ。脅せば屈するというネオコンやイスラエルの戦法は破綻するだろうが、それが世界の破滅につながるかもしれない。そのアメリカに従属しているのが日本だ。





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最終更新日  2017.10.12 13:47:54



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