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《櫻井ジャーナル》

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2019.04.19
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 ロシアのウラジミル・プーチン大統領と朝鮮の金正恩労働党委員長が近くウラジオストックの島で会談するという話が流れている。茶番劇が終わり、真打ちが登場してきたようだ。

 朝鮮半島で和平の動きが顕在化したのは昨年(2018)年4月27日のことだった。韓国の文在寅大統領と金正恩委員長が板門店で会談したのだ。

 勿論、この会談が突如、実現したわけではない。その直前、3月26日に金委員長は特別列車で北京へ入り、釣魚台国賓館で中国の習近平国家主席と会談している。

 こうした動きを知っていたであろうアメリカ政府はCIA長官だったマイク・ポンペオを派遣、金正恩委員長と会う。中朝首脳会談の直後にふたりは握手、その様子を撮影して4月26日に公開している。アメリカが主導権を握っているかのような印象を広めようとしたのだろう。

 しかし、朝鮮半島を含む東アジア情勢で最も重要な動きはロシアのプロジェクト。アメリカをはじめとする国々がリビアやシリアへジハード傭兵を送り込んで侵略戦争を始めた2011年、ロシアのドミトリ・メドベージェフ首相はシベリアで朝鮮の最高指導者だった金正日と会い、110億ドル近くあったソ連時代の負債の90%を棒引きにし、鉱物資源の開発などに10億ドルを投資すると提案している。

 この提案を金正日は受け入れるが、その年の12月に急死してしまう。12月17日に列車で移動中に車内で急性心筋梗塞を起こして死亡したと朝鮮の国営メディアは19日に伝えているが、韓国の情報機関であるNIS(国家情報院)の元世勲院長(2009年~13年)は暗殺説を唱えていた。元院長によると、金正日が乗った列車はそのとき、平壌の竜城駅に停車中だった。

 ロシア側の提案の背景には帝政ロシアの時代から続くシベリア横断鉄道の計画が存在している。プーチン大統領はシベリア鉄道を延長し、朝鮮半島を南下させようと考えているのだが、これは天然ガスや石油を輸送するパイプラインの建設と結びついている。ここにきて中国の一帯一路ともリンクした。

 ロシアと中国だけでなく韓国も東アジアの経済基盤を強化するという計画に前向きだったが、ネックは朝鮮。その朝鮮がロシアのプロジェクトへ参加しようとしている可能性が高い。

 ゴルバチョフに見捨てられる前から朝鮮はイスラエルと武器取引で接触があったと見られているが、1990年代に入り、CIAとの関係が強い統一教会との関係を強めた。

 アメリカからの攻撃を回避するためにもアメリカ支配層とつながる必要があったのだろうが、1990年代の終盤から朝鮮を攻撃する計画を作成していく。

 例えば1998年には金正日体制を倒して韓国主導の新国家を作るというOPLAN 5027-98を作成した。1999年になると朝鮮の国内が混乱して金体制が崩壊した場合を想定した「概念計画」のCONPLAN 5029を作成、さらに2003年には核攻撃も含むCONPLAN 8022が仕上げられている。

 ところが、2017年に朝鮮のアメリカに対する恐怖を緩和させる出来事があった。4月にアメリカ海軍は地中海に配備されていたアメリカ海軍の2駆逐艦、ポーターとロスが巡航ミサイル(トマホーク)59機をシリアのシャイラット空軍基地に向けて発射したのだが、6割が無力化されたのである。

 その1年後、中国と朝鮮の首脳が会談した直後の2018年4月にアメリカ主導軍は100機以上の巡航ミサイルをシリアに対して発射したが、今度は7割が無力化されてしまった。2017年には配備されていなかった短距離用の防空システムのパーンツィリ-S1が効果的だったと言われている。

 この段階で朝鮮のアメリカへの恐怖心はかなり和らいだはずである。かつてアメリカを「張り子の虎」と表現した人がいたが、朝鮮の首脳がそう考えても不思議ではない。

 ロシア、中国、韓国で進めていたプロジェクトに朝鮮が乗ったとして、その朝鮮は「制裁」の対象になっている。そこで、それなりの手順を踏む必要がある。その手順として朝鮮とアメリカの首脳会談が演出された可能性はある。

 盲目的なアメリカ信仰を捨てれば、別の光景が見えてくるはずだ。東アジア情勢で主導権を握っているのはアメリカでなくロシアである。






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最終更新日  2019.04.19 14:28:48



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