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アメリカとウクライナの大統領の会話を「内部告発」した人物がいる。その「告発文書」をアメリカ下院の情報委員会は公表し、民主党はドナルド・トランプ大統領を攻撃するために利用しようとしている。 「内部告発者」や民主党が問題にしているのはトランプがジョー・バイデンの発言を話題にしたこと。2018年1月23日にバイデンはCFR(外交問題評議会)でウクライナの検事総長を解任させたことを自慢しているが、それをトランプは恐ろしく思えると口にしたのだ。言うまでもなく、この「内部告発者」を民主党や有力メディアは攻撃していない。逮捕令状が出たという話も聞かない。 バイデンは「ウクライナを支援する欧米諸国や国際機関が同国の腐敗問題に取り組む中、同国の検事総長が汚職捜査に消極的だとして解任させようとした」と主張しているようだが、これを否定する記事がアメリカでも現れている。支配層の内部でもバイデンの立場は揺らいでいるようだ。 それに対し、バラク・オバマ政権が内部告発に対して容赦しない姿勢で臨んだこともあり、厳しく処罰された内部告発者もいる。例えば電子情報機関NSAの不正行為を明らかにしたエドワード・スノーデン、イランへ核兵器に関する資料を渡して開発させ、イラン侵略の口実を作るというCIAの危険な作戦を組織内部で警告したジェフリー・スターリング、そしてCIAなどによる拷問を告発したジャニス・カルピンスキーやジョン・キリアク、そして内部告発を支援する活動を続けてきたウィキリークスを創設したひとりのジュリアン・アッサンジ、ウィキリークスへ情報を提供したブラドレー・マニング(現在はチェルシー・マニングと名乗っている)特技兵などだ。 NSAの技術部長を務め、通信傍受システムの開発を主導、NSA史上最高の数学者にひとりと言われているウィリアム・ビニーも内部告発したが、証拠を持ち出さなかったこともあり、家宅捜索を受けた程度で済んだ。 スターリング、キアリク、マニングは懲役刑に処せられ、カルピンスキーは准将から大佐へ降格、スノーデンはロシアへ逃げ込まざるをえなくなり、アッサンジはエクアドルに亡命が認められたものの、イギリス当局が逮捕しようとしたため、ロンドンにあるエクアドル大使館から出られなくなった。 そのエクアドルでは2017年に大統領がラファエル・コレアからレニン・モレノへ交代、新大統領はアメリカ政府の意向に従い、アッサンジを追い出しにかかった。IMFも融資を使い、アメリカ政府を支援している。 今年(2019年)3月11日にIMFはエクアドルに対する42億ドルの融資を認めると発表、4月11日にイギリス警察はエクアドル大使館へ乗り込んでアッサンジを逮捕した。アッサンジはイギリス版のグアンタナモ刑務所と言われているベルマーシュ刑務所で拘束されている。 エクアドルではレニン・モレノが汚職で受け取ったカネのロンダリングを行うためにINA投資という名前のペーパーカンパニーを2012年にベリーズで作ったという話がリークされたのだが、その責任はウィキリークスにあるという理由でアッサンジの亡命を取り消したとモレノは主張。それに対し、エクアドルに対する融資の条件としてアッサンジの亡命取り消しをIMFは要求、それにモレノは応じたのだとも言われている。 アッサンジは友人や親戚の面会が禁止され、弁護チームも監視下で会うことが要求されているほか、食べ物の差し入れや基本的な医療行為も拒否されている。彼の弁護士によると、アッサンジの健康状態は悪化しているという。 アッサンジを尋問しているアメリカ人は国防総省、FBI、CIAに所属している人びとで、BZ(3-キヌクリジニルベンジラート)という薬物が使用されていると言われている。これを使うと幻覚を生じさせ、現実と幻覚を混乱させるほか、昏睡、物忘れなどを含む意識障害、あるいは運動失調症を引き起こすと言われている。 アメリカの支配層はアッサンジをアメリカへ連れ帰り、死ぬまで刑務所へ入れておくか、「自殺」させたいのかもしれないが、その前にウィキリークスが持っている情報へアクセスするためのキーを聞き出そうとしていると見られている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019.09.29 15:31:02
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