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《櫻井ジャーナル》

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2020.01.02
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 2020年代に入った。ドルを基軸通貨とするアメリカ中心の世界秩序は2030年まで持たないのではないかと推測する声を聞くが、その推測が正しいなら、残された時間は10年を切ったということになる。その前に自分たちにとって都合の良いタイミングで潰す可能性もある。

 1980年代からアメリカは製造業を国外へ出す一方、企業を解体して切り売りしてきた。帳簿に書き込まれる数字のために生産手段を捨て去ったとも言える。その数字を投機市場という仕組みの中で動かすことで膨らませていくが、これは幻影にすぎない。こうした金融マジックを教義とする信仰を新自由主義と呼ぶ。

 その金融マジックで世界に君臨してきたアメリカは、言うまでもなく、大きな問題を抱えている。生産能力がなくなっているのだ。公教育の破綻はアメリカの再建を困難にしている。支配層は新たな宿主を探しているのだろうが、大多数の庶民は破綻国家へ捨て去られることになりかねない。

 アメリカの支配層が的を絞っている相手はロシアと中国だろう。両国の支配は遅くとも20世紀初頭から始まるアングロ・サクソンの長期戦略でもある。この戦略に基づいている私的権力がロシアや中国との平和共存を受け入れるとは思えない。

 1991年12月にソ連を消滅させることにアングロ・サクソンは成功、20世紀の間はロシアでの略奪によって大儲けできた。ソ連消滅とロシアの属国化を前提として、ドル体制後のシステムも考えていただろうが、そのプランは21世紀に入って崩れ去る。ロシアが曲がりなりにも再独立に成功したからだ。

 経済面ではドルが基軸通貨だということを利用して攻撃を続けるだろうが、軍事的にはNATOを使うようだ。アメリカ軍の内部には新自由主義に反発する声もあり、むしろNATOや中東を担当する中央軍の方が利用しやすい。NATOの「関東軍化」とも言えるだろう。

 そのNATOは支配地域を東部へ拡大してロシアとの国境線に到達、南では中東から北アフリカへ活動範囲を広げ、さらに太平洋へ出てオーストラリア、インド、日本と結びつこうとしていると言われている。

 本ブログでは繰り返し書いてきたが、日本の支配層は自国軍をイギリスの傭兵部隊にすることで自分たちの地位を維持し、富を膨らませてきた。侵略の手先として動きながら私腹を肥やしてきたのだ。

 途中、従属相手はイギリスからアメリカへ交代したが、中身に大差はない。これが天皇制官僚体制であり、明治維新から現在に至るまで続く基本構造だ。

 アングロ・サクソンがヘゲモニーを失ったなら、明治体制も崩れる。日本の国土や住民がどうなろうと、明治体制で甘い汁を吸い続けてきた人びとはアングロ・サクソンのために尽くすことになるのだろう。






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最終更新日  2020.01.02 15:42:44



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