27424421 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

《櫻井ジャーナル》

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

サイド自由欄

バックナンバー

2020.10.22
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類

 菅義偉首相は10月18日から21日にかけてベトナムとインドネシアを訪問した。目的は「自由で開かれたインド太平洋」、つまり中国が進めている一帯一路のうち「海のシルクロード」を潰す体制作りにある。

 アメリカが2018年5月に太平洋軍をインド・太平洋軍へ変更したのもそのため。太平洋側の拠点を日本、インド洋側の拠点をインド、そしてインドネシアで領海域をつなごうという構想で、力と威圧によって中国を封じ込めようというわけである。アメリカが中国を挑発していることは本ブログでも書いてきた。

 アメリカの​マイク・ポンペオ国務長官は10月6日、東京で日本、インド、オーストラリアの代表と会って中国との戦いについて話し合い​、​8日には岸信夫防衛大臣が横田基地で在日米軍のケビン・シュネイダー司令官と会談​している。

 太平洋とインド洋を統合して支配しようというアメリカの構想ではインドネシアが重要な役割を果たすことになっているのだが、ポンペオと東京で会談した相手の中にそのインドネシアが含まれていない。菅義偉首相はポンペオの使いっぱしりとしてインドネシアとベトナムへ行かされたのだろう。フィリピンは訪問しても無駄だと諦めていたのかもしれない。

 かつて、ベトナムはアメリカの侵略を受けた。アメリカ軍による「秘密爆撃」ではカンボジアやラオスでも国土が破壊され、多くの人々が殺されている。戦争でアメリカ軍は通常兵器だけでなく化学兵器の一種である枯れ葉剤(エージェント・オレンジ)やナパーム弾を使用、CIAはフェニックス・プログラムという農民皆殺し作戦を展開して共同体を破壊した。

 しかし、1991年12月にソ連が消滅して後ろ盾を失ったこともあり、ベトナムはIMFなどに要求された政策、つまり新自由主義を受け入れることになった。ベトナム戦争中にアメリカ側が行った犯罪的な行為は不問に付され、ベトナムの庶民は低賃金労働者として西側巨大資本の金儲けに奉仕させられている。

 そのベトナムでの反応は悪くなかったようだが、インドネシアの大統領は会談後、アメリカの軍事的な要求に対し、消極的な反応しか示さなかった。実は、東京での会談でもインドやオーストラリアはインドネシアと似たような反応だった。日本がアメリカに対し、「身も心も捧げます」という態度を示しているのとは対照的だ。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2020.10.22 02:25:12



© Rakuten Group, Inc.