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《櫻井ジャーナル》

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2022.08.31
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 FBIワシントン支局で特別捜査官補を務めていたティモシー・ティボーが辞任したと伝えられている。8月26日に彼は本庁から来たように見える数人に付き添われて支局のエレベーターに乗っているところを目撃されたという。

 その直前、ティモシーは政治的に偏向していると内部告発されていた人物で、彼がドナルド・トランプを敵視していたことは知られている。その内部告発によると、ティモシーはFBIで情報分析監督官のブライアン・オーテンと同じように、ハンター・バイデンの醜聞を「偽情報」だということにしようと工作していたという。

 いうまでもなくハンターはジョー・バイデン大統領の息子。ジョーが副大統領だった2014年2月にバラク・オバマ政権はネオ・ナチを利用したクーデターでウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒したが、ハンターは2014年4月からウクライナの天然ガス会社、ブリスマ・ホールディングスの重役に収まっている。

 当時、この会社は検察当局の捜査を受けていたのだが、当時の検事総長によると、2015年の終わりから16年の初めにかけてバイデン副大統領は検事総長を解任しろと圧力をかけ続けたという。

 ​ニューヨーク・ポスト紙が2020年10月14日に掲載した記事​によると、ウクライナの天然ガス会社ブリスマ・ホールディングスや中国のエネルギー会社CEFCを相手にバイデン家がいかに稼いでいるかを示す電子メールが存在する。

 こうした電子メールはハンターのラップトップ・コンピュータに記録されていた。修理業者にそのラップトップが預けられたのだが、それを取りに来ないことから業者がFBIへ連絡、ニューヨーク・ポスト紙も知ることになった。そして記事になるのだが、その記事をフェイスブックは閲覧を制限、つまり検閲する。フェイスブック/メタCEOのマーク・ザッカーバーグによると、この処置はFBIからの助言によるものだという。

 ウクライナでアメリカの国防総省が運営していた生物兵器の研究開発にもハンターの名前が出てくる。そうした研究開発施設が存在することは知られていたが、ウクライナでロシア軍が回収した文書の中に、ロズモント・セネカという投資ファンドと投機家のジョージ・ソロスが設立したオープン・ソサエティがウクライナにある生物化学兵器の研究開発施設へ資金を提供していることを示すものが含まれていたという。ロズモント・セネカ・パートナーズはハンターがクリストファー・ハインツやデボン・アーチャーと2009年に創設している。

 ハインツはジョン・ケリー元国務長官の義理の息子で、アーチャーはエール大学でハインツのクラスメート。バイデンとアーチャーは2014年にブリスマの重役に就任するが、その時、このふたりとビジネス上の関係をハインツは絶ったとされている。

 こうした研究開発施設にアメリカ国防総省や同省の国防総省のDTRA(国防脅威削減局)が協力していたことが明らかにされているが、そのほか国務省、USAID(米国国際開発庁)、USAMRIID(米国陸軍伝染病医学研究所)、WRAIR(ウォルター・リード陸軍研究所)、そしてアメリカの民主党が仕事を請け負い、さらに国防総省はメタバイオタ、ブラック・アンド・ビーチ、そしてCH2Mヒルが仕事をしている。

 メタバイオタは生物学的な脅威の評価したり管理する仕事をしている会社で、ウイルス学者のネイサン・ウルフによって創設され、​2014年からエコヘルス同盟のパートナー​になっている。その背後にはUSAIDの「PREDICTプロジェクト」がある。

 エコヘルス同盟はアンソニー・ファウチが所長を務めるNIAID(国立アレルギー感染症研究所)から武漢病毒研究所へ資金を提供する仲介役を演じてきたことでも知られている組織。このため、ウクライナの研究所はCOVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)を引き起こすとされているSARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)にも関係している疑いが生じた。

 ヒラリー・クリンントンの電子メールに関係した事件でもFBIは問題を引き起こしている。2016年3月16日にウィキリークスはヒラリー・クリントンに関連した電子メールを公表、その中にバーニー・サンダースが同党の大統領候補になることを妨害するよう民主党の幹部に求めるものがあった。当然、サンダースの支持者は怒る。ヒラリーが機密情報を不適切な扱い方をしていたことも判明した。

 そこで、民主党や有力メディアはトランプを勝たせるためにロシア政府が民主党のサーバーをハッキングし、電子メールをダウンロードしてウィキリークスに公表させたと主張した。

 しかし、DNC(民主党全国委員会)のサーバーに保管されていた電子メールがハッキングで流出したのでないことは技術分析で明らか。これも本ブログで繰り返し書いてきたが、コンピュータの専門家でIBMのプログラム・マネージャーだった​スキップ・フォルデンは転送速度など技術的な分析からインターネットを通じたハッキングではないという結論​に達している。

 また、アメリカの電子情報機関NSAの技術部長を務めた内部告発者で情報機関で通信傍受システムの開発を主導したウィリアム・ビニーが指摘しているように、NSAはすべての通信を傍受、保管している。もしロシアゲートが事実なら、FBIは必要な証拠をすべて入手できる。

 ビニーは1970年から2001年にかけてNSAに所属、技術部門の幹部として通信傍受システムの開発を主導、NSA史上最高の数学者にひとりと言われている。退職後、NSAが使っている憲法違反の監視プログラムを告発し、2007年にはFBIから家宅捜索を受けた。この人物が刑務所へ入らなかったのは重要文書を持ち出さなかったからだと言われている。

 オバマやヒラリーを担いでいたネオコンを含む私的権力はアメリカとロシアとの関係を悪化させ、軍事的な緊張を高めようとしていた。ヒラリーが次期大統領に内定したと言われるようになったのは、​2015年6月にオーストリアで開かれたビルダーバーグ・グループの会合​へジム・メッシナという彼女の旧友が出席していたからだ。

 しかし、ロシアとの軍事的な緊張を高める政策は危険だと考える勢力も支配層の内部にはいた。その意向を受けて動いたのがヘンリー・キッシンジャーだ。キッシンジャーは2016年2月10日にロシアを訪問してウラジミル・プーチン大統領と会談、風向きが変わったと言われ始めた。

 キッシンジャーたちがネオコンを危険だと考えた一因は2014年のウクライナにおけるクーデターがあるはずだ。ネオコンはこのクーデターでEUとロシアを分断、双方を弱体化させようとしたのだが、ロシアと中国を接近させることになった。現在、ロシアと中国は戦略的同盟関係にあり、この2カ国を中心に世界は動き始めている。そうした事態を生じさせたネオコンを危険だと考えたのは当然だろう。そして登場してきたのがドナルド・トランプである。

 トランプを攻撃するため、民主党だけでなくCIA、司法省、FBIなども動く。そして作り出されたのが「ロシアゲート」なる話。2017年3月にアダム・シッフ下院議員が下院情報委員会で開幕を宣言している。2016年の大統領選挙にロシアが介入したとする声明を出したのだ。

 彼は何も証拠を示していない。彼の主張は元MI6(イギリスの対外情報機関)オフィサーのクリストファー・スティールが作成した報告書に基づいているが、根拠薄弱だということはスティール自身も認めている。なお、情報機関に「元」は存在しない。

 スティールに調査を依頼したのはフュージョンなる会社で、その会社を雇ったマーク・エリアス弁護士はヒラリー・クリントン陣営や民主党全国委員会の法律顧問を務めていた。

 フュージョンを創設したひとりであるグレン・シンプソンによると、​同社は2016年秋にネリー・オーなる人物にドナルド・トランプの調査と分析を依頼​している。その夫であるブルース・オーは司法省の幹部で、このオーとシンプソンは2016年11月に会った。その直後にブルースは司法省のポストを失い、フュージョンはスティールに調査を依頼することになる。

 CIA、司法省、FBIを動かしている勢力は民主党のオバマ政権やバイデン政権だけでなく、共和党のジョージ・W・ブッシュ政権も動かしていた。党名に気を取られてはならない。党は関係ないのだ。背後の勢力はロシアや中国を屈服させ、世界の覇者になろうとしている。

 しかし、その戦略が崩壊しようとしている。ジョー・バイデンは大統領に就任した直後に「ルビコン」を渡ったが、そうしなければならない状況に陥っていたのだ。そのギャンブルが成功するとは思えないが、日本はその賭けに乗ってしまった。






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最終更新日  2022.08.31 11:13:22



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