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カテゴリ:占星術
あと半年永らえてくれれば100歳だったのに。瀬戸内寂聴さん逝去のニュースでそう感じた人は少なくなかったと思う。
ホロスコープ探訪を長年楽しんで来て、実は女流作家で長寿の人たちのホロスコープを出してみたことがある。 野上弥生子さんは99歳11ヶ月、宇野千代さんが98歳7ヶ月で惜しくも100歳一歩手前で亡くなっている。その時点で寂聴さんはまだまだ、お元気だったのだが、やはり100歳に一歩届かなかった。 いまや人生100年時代と言われて、実際に元気な100歳超の人たちもたくさんいるけど、この3人の女流作家の例を見ると、「百歳」という壁を無意識のうちに感じ取ってしまうのかな、などと考えてしまう。 瀬戸内寂聴さんは、あまりにも露出が多く、彼女の半生もあらゆるところで語られていた反動か、私は彼女の書いた作品をそんなに読んでいない。 波乱に富んだと評される100年近い生涯で、大きなターニングポイントは、夫の教え子と恋に堕ちて、小さな娘を置いて家を出た1948年と出家した1973年であることは間違いない。 ★瀬戸内寂聴 1922年5月15日 徳島県 太陽は牡牛座、月は山羊座で、この2つのサインはどちらかというと安定欲求の傾向が強い。 ファイナルディスポジターは双子座の水星で、水星が、全ての天体をリードしている。 水星・金星ー木星ー海王星の4天体が形成する小三角は、小説を書くこと、想像力・大衆への影響力と量産する能力の生産的な調和を示している。 水星とコンジャンクションの金星は、「エロスがないと小説なんか書けない」と言った彼女の一面をあらわしている。その金星は火星とオポジションで人生の中で男女の関係が大きなウェイトであることを、小惑星のベスタとコンジャンクションで愛に没頭する状態を象徴。 月ー木星ー冥王星のTスクエアは、木星を宗教と読むと、思い詰めて出家する様を表す。 さて、ターニングポイントになった頃の星回りである。 「小説を書きたいので家を出させてください」と夫に告げて、夫の教え子と出奔したのは1948年。その前後でトランジットの木星が、若い男や性を象徴するネイタル火星にコンタクトして、抗いがたい衝動が膨れ上がっていく。この時、26歳。 「男が寄ってきて収拾つかないから、出家するしかなかったのよ。」とあっけらかんと語った1973年前後、トランジット土星が、ネイタル金星にコンタクト。彼女の言葉を借りれば、 「私は色(金星)を絶ちました。(土星)」、この時51歳。 さらに、この頃、トランジット木星が、ネイタル海王星とオポジションし、彼女の複合アスペクトの二つの三角形とカイトを作っている。 木星は、取りも直さず「仏の道」。宗教が引き金となって大きく飛び立ったのである。 また、この年は、傷と癒やしを象徴するキロンリターンの年でもあった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 16, 2021 03:35:13 PM
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