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カントリー・パントリー ~Country Pantry~

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Mar 25, 2007
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カテゴリ:わたしのこと


親子3代、祖母、母と共に、久しぶりの小旅行。
日本三景のひとつでもある宮島へと向かう。

港に着く前の車中で、

「お父さんから聞いたんよ。
かおりさんは、アメリカにお嫁さんに行くんじゃとのぉ。」

祖母がぽつりと話を始めた。

「そうなんよ。」

何となくよそよそしい私。
同時に、祖母からそう聞かれて、何だかほっとした。
「ばあちゃん子」でずっと育って来た私は、お目出度いはずである結婚、
でも、それを機になかなか会えなくなってしまう結婚について、
大好きな祖母に、何と切り出し、決心を話せばよいのか、悩んでいたからである。

祖母の声から、複雑な心の内は十分に察することはできたが、

「かおりさんが幸せになるんじゃったらね。
元気で頑張るんよ。」

との言葉を受け、感謝した。

瀬戸の潮風に包まれながら、青空に映える鳥居を見上げ、
焼き立てのもみじ饅頭をほおばった。
おしゃべりをしながら、ゆっくりと歩き、
またそこに、忘れられない思い出ができ上がった。


私の渡米後、高齢にも関わらず、祖母は、国際電話のかけ方をすぐに習い、
間違いながらも、折りに触れて番号を押してくれる。
懐かしい声が聞こえると、仲良しの祖父と居間に腰掛けながら、
笑顔で話す祖母の姿が浮かんで来るのだ。

祖母特有の、歌詞のような流れで綴られた手紙が、FAXで届く。
失敗しながらも、私からのFAXを受け取ってくれる。
そうできることを、おばあちゃん仲間の間で、
どうやら自慢に思ってくれているらしい。


一昨年の夏、祖父母は、目出度く米寿を迎えた。
認知症が進み、母4姉妹からの看護を必要とした毎日とは言え、
ひ孫8人に囲まれた2人の、幸せそうな笑顔が輝いている。

背中が丸まって、会うたびに小さくなって行く祖母だが、
抱きしめた時のぬくもりは、私が幼い時からのものと
全く変らぬままで、ほっとするのだ。



あの時、私の先に、祖父母へ結婚話を伝えてくれた父から、
声にならない訃報を受けた。

3月26日。

今年の、父母の42回目の結婚記念日に、
大好きな祖母の一周忌がやって来る。

「いつでも心は通じとるけんね。」

生前の、電話口での祖母の口癖が、今でも、耳に、はっきりと聞こえる。


「ばあちゃん、ありがとうね。いつも一緒だよ。」





~補習校文集の寄稿より
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ちょうど1年前、大切な祖母を亡くし、
悲しみとは別のところで、
お葬式への出席もならなかった自分に、
大きな罪を感じてきました。


今、お日様を拝み、月や星を見上げ、
名も知らない野の花を手にし、鳥のさえずりに耳を傾ける。
そして、子どもたちの満面の笑顔を目にするたびに、

なぜか、祖母の存在を一層近くに感じるのです。

元気に、今日も、
楽しくすごそう、がんばろう、と思えるのです。




合掌。









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Last updated  Mar 25, 2007 02:17:34 PM
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