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2005.09.30
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劇作家・シェークスピアが実はオックスフォード伯・エドワード・ド・ヴィアー(Edward de Vere、1550-1604)であった、という説はかなり説得力がある。いくつかその論点を拾ってみる。

ド・ヴィアーの人生のいくつかの事件はシェークスピアの劇に組み込まれている。ド・ヴィアーがヨーロッパ大陸を旅行中、本国イギリスに残っていた妻アン・セシルが身篭ったが、それは自分の子供ではなく妻の不貞の結果だと疑っていた。妻に対する不信は「オセロ」の主題となっている。

ヨーロッパ旅行の途中ヴェニスに滞在し散財のあまり借金を余儀なくされたこと。言うまでもなく「ヴェニスの商人」が思い浮かぶ。

最初の妻との間にできた3人の娘は、ド・ヴィアーの存命中に家督を継ぐことになった。「リア王」の背景に違いない。

ハムレットはフォーティンブラス王子の軍隊に出会った後、船に乗り込み海賊に襲われる。ド・ヴィアーはフランス旅行中にこの事件ほぼそのままの経験をしている。

次に、Shakespeareという名前であるが、初期に出版されたいくつかの劇や詩ではShakeとspeareの間にハイフォンが入って、Shake-speareのように綴られている。当時のイギリスでは匿名でものを書く人達が多く、ハイフォンはしばしば匿名であることを意味していた。更に、Shake spear(e)というのは、「槍を振る」ことで、ギリシア神話の知恵と芸術の女神、アテネは誕生した時に槍を振ったという神話がある。劇作家のペンネームとしてぴったりではないか。これに対して、ストラトフォードのシェークスピアは多くの場合Shakspereと綴った。

シェークスピアの劇は古典の知識、法律の知識、医学の知識、ヨーロッパ諸国の知識が豊富に取り入れられているが、ストラトフォードの商人がこれほどの知識を手に入れることができたとは、ちょっと考えられない。当時は公立の図書館というものはなく、大学の図書館や個人の蔵書が唯一の知識の源泉だった。ストラトフォードのシェークスピアには蔵書の形跡は全くない。一方、オックスフォード伯ド・ヴィアーの方は、当時イギリス最大の権力者とも言えるウイリアム・セシルの家で養子として育てられたので、本は読み放題であった。

一旦ある学説が成立すると、それを覆すのは容易ではない。例えば、フロイトの学説は今では誤謬に満ちていると考える専門家が随分増えたようだが、それでもフロイトは文学や映画の分野でまだまだ強い影響力を持っている。仮にオクスフォード説が正しいとしても、ストラトフォードの商人がシェークスピアだったという神話は長く消えないだろう。大体、ストラトフォードの観光産業が衰退してしまうではないか。

オクスフォード説を探求する異端の学会もあるので参考にしていただきたい。ちょうど9月30日から10月2日まで、オレゴン州のアッシュランドで学会を開いている。ほんの数ヶ月前に出版された"Shakespeare" By Another NameというMark Andersonの力作は、ド・ヴィアーの人生を詳細に追ってシェークスピアに違いないと結論している。





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最終更新日  2005.10.02 00:57:57
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