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ここしばらく、のんびり屋の私には信じられないほど忙しい日が続いておりました。 3、4時間睡眠の日が続き、もう気を失う寸前。(爆) ということで、ピークに達した昨日、主人の許可を得て夕食作りもお休みさせていただき、娘と一緒に爆眠 お蔭様で本日は快調~~~ 師も走る程の忙しさ、ということでの師走ですが、どうぞ皆様もしっかり睡眠とお食事はとってくださいね 今日は、マイク・ロイコという方の「クリスマス・コラム」からの引用のお話をさせていただきますね。 ******************************************************** アメリカの話。とあるバーで、スラッツという人が、「これまでに見たどんなツリーよりも美しいクリスマスツリー用の木を手に入れる秘訣」を語ります。
ほう、そうかい。そこまでいうんならお前さんの知ってるその秘訣とやらを話してみろよ。聞いてやろうじゃないか。 「いいだろう。あれはもうずいぶん昔、おそらく30年ぐらい前のことだと思う。 クリスマス・イブの前日で、さっきもいったように、俺は、叔父貴の酒場の隣にある空地で(クリスマスツリー用の木の販売の)店番をしてたんだが、もう2時間ぐらい客足が途絶えたんで、あと30分くらいしたら店を閉めようと思ってたんだ。 たぶんツリーの木はまだ2ダースぐらいは残ってたと思う。だが、何本かを除けば、あとは、見るに忍びないような木がほとんどだった。イブの前日ともなると、残ってるのは、ほかの客が何度も手に取ってふるいにかけたものばっかりだったからな。 だが、俺が手持ち無沙汰でストーブのそばに立ってると、若いカップルが一組やってきて、木を選びはじめたんだ。 名前は知らないが、俺は、そのふたりが、通りのはずれにある、その界隈じゃいちばんみすぼらしい三軒長屋の地下室に住んでるってことは知ってたんだ。 だが、とにかくふたりは、ツリーの木を手に取って、前から見たり後ろへまわって見たりしはじめたんだ。ほかの人間がみんなそうするようにな。しばらくしてふたりは、かなりまともな部類に入る木を見つけたよ。もちろん、文句のつけようがないってわけじゃなかったが、悪くはなかった。で、ふたりは俺に値段をたずねたんだ。 たぶん値段は、8ドルか9ドルだったと思う。だが、俺が値段を告げると、若いカップルはなにもいわずにその木を下に置いて、別の木を探しはじめた。おそらく、そこにあった木は全部見たんじゃないかな。といったって、さっきもいったように、まともな木はたいして残っちゃいなかったんだ。それでも、彼らは、俺が値段を告げるたびに、残念そうに首を振りつづけた。 結局、ふたりは俺に礼をいって行っちまった。だが、歩道に出ると、女のほうが男になにかささやいて、その場で相談を始めたんだ。そして、しばらくすると、男のほうが肩をすくめて、若いカップルはもう一度俺のところへもどってきたんだ。 俺はたぶん、まともな木のうちの一本を買うことにしたんだろうと思った。 ふたりが値段を訊いたから、俺は、その木なら2ドルでいいけど、その木じゃ、どんなに念入りに飾りつけをしても、見映えがするようにはならないだろうって忠告してやったよ。 ところがそのカップルは、もう1本、やっぱり惨めといってもいいくらいお粗末な木を俺のところへ持ってきたんだ。そいつも前の木と同じさ。片側は枝が生い茂っているが、反対側にはまばらにしか枝がついてない。 そしたら、女のほうが男になにか耳打ちして、男のほうが俺に、2本で3ドルでどうかって訊いてきたんだ。 だが女のほうは、黙って笑って、ちょっと試してみたいことがあるの、といっただけだった。ふたりは3ドルを俺に渡して、1本ずつ木を持って帰っていったよ。 その翌晩だったかな。たまたまその若いカップルが住んでる建物の前を通りかかったんで、それとなく、地下にある彼らの部屋の窓のほうを見たら、そこにツリーが見えたんだ。 もちろん全部が見えたわけじゃないが、少なくとも窓から見える部分は素晴らしかった。 明かりがついてたから、俺は、ええい、このさいだ、と思って、彼らの家の玄関の扉をたたいてみたんだ。 そして、ドアを開けてくれたふたりに、外からツリーを見て、どうしたのか知りたかったもんだからというと、彼らは俺を中に入れてくれたよ。 入ってみて、俺は腰が抜けそうになるくらい驚いたね。そりゃあそうさ。なにしろ、彼らの狭い部屋のなかには、それまでに俺が目にしたどんなツリーよりも美しいツリーがあったんだからな。まるで、こんもりとした森と見まちがうほど枝が生い茂っていて、幹なんかこれっぽっちも見えやしなかった。 ふたりは、驚いている俺に、その世にも美しいツリーの秘訣を教えてくれたよ。 彼らは、2本の木の幹を、枝ぶりの悪いほうが内側になるようにしてくっつけて、それを針金で固定してたのさ。 そのツリーの出来映えにふたりがあんまり嬉しそうだったもんだから、おかげでその週はこっちまでずっといい気分で過ごすことができたよ。 これが俺の知っている、誰も見たことのないような美しいツリーの木を手に入れる秘訣だよ。 完全じゃない、欠点のある、見てくれもよくない、誰も欲しがらないような木を2本手に入れる。だが、そんな木でも、うまく両方のいいところをくっつければ、人も羨むような美しいものを作り出すことができる。 人間の場合と同じことさ。ちがうかい?」 ******************************************************** なんだかとっても心温まるお話だなぁと思ってこの時期にご紹介させていただくことにいたしました。 皆様もどうぞ素敵なクリスマスをお過ごしくださいね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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