第三の視点

影夫：お前の話を聞いてると「上下意識」は良いのか悪いのかがわからないんだけど。

光一：人にはな。

影夫：うん。

光一：「本音とたてまえ」ってあるわけじゃない。

影夫：あるよな。

光一：人間社会がうまく動いて行くには、上下関係も必要なんじゃない。

影夫：「たてまえ」ではか。

光一：うん。

影夫：「左右意識」っていうのは？

光一：左右意識っていうのは「羊飼いが発明した概念」だからな。

影夫：「自由か、平等か」なんて概念をよく発明したよな。

光一：「自由か平等か」っていう概念は、人間にあって動物には無い概念だろ。

影夫：そうだよな。

光一：本能的だけど上下関係は近所の野良猫の中にもあるんだよ。

影夫：猿の中にも上下関係はあるわな。

光一：秩序というか平和を保つためには「上下意識」って重要なんだよ。

影夫：じゃあ、北朝鮮の「キムなんとか」の体制はどうなんだよ。

光一：明治時代の天皇制もそうだけど、羊飼いが世界を「キリスト教化」しようとした時にな。

影夫：うん。

光一：「キリスト教」っていうのうは「一神教」であって「救世主」がいるわけだろ。

影夫：うん。

光一：日本の神道は元々、八百万（やおよろず）の神をまつっていたわけなのに、明治から「天照大神と天皇」は「一神教」と「救世主」の関係にさせられちゃった。

影夫：「キムなんとか」も「救世主」的概念が影響しているわけね。