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2014年06月19日
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カテゴリ:横川典視
 木曜担当のよこてんです。

 先週から水沢開催に移った岩手競馬ですが、今日のお題は『白熱する騎手リーディング争い』です。

 6月16日、第3回水沢競馬前半を終えた時点でのリーディング1位は42勝で山本聡哉騎手。次いで2位が41勝で村上忍騎手。先週4勝を挙げた山本聡哉騎手が2勝に留まった村上忍騎手を逆転してトップに立った・・・という所です。
 この二人の戦いは、開幕当初は山本聡哉騎手優勢だったのを、村上忍騎手が3日で8勝(2回水沢前半)を挙げて猛追したりして1回盛岡後半で逆転。その後は一進一退しつつ入れ替わりながら進んでいるという状況。
 この二人は昨年も、前半の間はせいぜい3~5勝程度の差で競りあっていました。昨年は結果的にはこの二人が、3位以下を大きく引き離しながらのリーディング争いをやり抜き通したわけですから、今年もこの二人が競りあう事には全く不思議はありません。

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★16日の第10R、この勝利で1位を奪い返した山本聡哉騎手

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★一進一退の攻防を繰り広げる村上忍騎手

 ちょっと様相が違うのは3位以下です。
 3位高松亮騎手は38勝。4位齋藤雄一騎手は33勝。5位高橋悠里騎手が31勝。6位山本政聡騎手も31勝で、ここまでが1位から11勝という狭い幅の中でひしめき合っているのです。

 例えば昨年の同時期(3回水沢前半終了時点)ではこんな順位と勝ち星数でした。

1位/村上 忍 ・・・ 47勝
2位/山本聡哉 ・・・ 45勝
3位/関本 淳 ・・・ 29勝
4位/齋藤雄一 ・・・ 28勝
5位/小林俊彦 ・・・ 27勝

 2012年は(※開催割が異なっているので2012年は4回水沢前半終了時点になります)、
1位/村上 忍 ・・・ 45勝
2位/山本聡哉 ・・・ 36勝
3位/齋藤雄一 ・・・ 33勝
4位/山本政聡 ・・・ 32勝
5位/高松 亮 ・・・ 27勝

 昨年は2位と3位の間に16勝、一昨年は1位と2位の間ですでに9勝差。1位と5位の間では20勝近い差になっていました。

 村上騎手や山本聡騎手が勝ち星を落としているのか?確かにちょっとスランプ気味の時がありましたが、この二人は一開催6日間で平気で10勝以上できる騎手ですから5勝やそこらは誤差の範囲。この程度の“波”はあっても不思議ではありません。

 見てすぐに気が付くのは3位以下の騎手が勝ち星数を増やした状態な点でしょう。
   2012→2013→2014
3位 33勝→29勝→38勝
4位 32勝→28勝→33勝
5位 27勝→27勝→31勝

 面白い事に「リーディング上位10名の勝ち星数」はそれほど変動していません。
 いずれも現時点での数字ですが、2014年、今年は上位10名の騎手が287勝を挙げています。2013年は289勝、2012年は281勝でした。

 という事は。区切りを変えて見てみましょう。リーディング1位~5位の勝ち星合計を「A」、6位~10位を「B」、11位~15位を「C」、それ以下を「D」と分けて比較するとこうなります。

  2012→ 2013→ 2014
A 173勝→176勝→185勝
B 108勝→113勝→102勝
C  62勝→ 55勝→ 64勝
D  20勝→ 18勝→ 15勝

 B、Dがやや細ってその分がA、Cに増え気味です。

 その要因のひとつは明らかに“阿部英俊騎手の不在”にあります。ご存じのように阿部騎手は昨年11月に落馬負傷して療養中で今季は騎乗していません。
 常時TOP10に入っていた阿部騎手の“勝ち星”が放出された訳ですが、もともと騎乗数が多く有力馬も多く抱えている村上騎手や山本聡騎手がそれを全部吸収する事はできず、その分が他のリーディング上位騎手に回った・・・という構図です。

 実際、阿部英俊騎手が主戦を務めていた佐々木由則厩舎では今季、高松亮騎手が10勝、高橋悠里騎手が8勝を挙げています。高松亮騎手は昨年同時期20勝から今季は38勝、高橋悠里騎手は同じく26勝→31勝と勝ち星増。その増加分の全て・・・ではないにせよ、この二名がTOP5に常駐しているのには“阿部騎手分”獲得が大きな役割を果たしているのが分かります。

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★このヘイハチダーリンなども、今季は高松騎手で2勝を獲得

 とすると、気になるのは“小林騎手分”の行方です。これもご存じの通りに、小林俊彦騎手は5月に落馬負傷して治療中。以前ほどの強さは薄れたにせよ昨年も97勝を挙げている名騎手。秋頃に復帰できたとしても、ざっと考えて40~50勝前後が他の騎手に行く計算にならざるを得ません。その分を誰が奪い取るか?でリーディング争いにも影響が出てくるはずです。
 とはいえ村上騎手や山本聡騎手のようなリーディング上位の常連になっている騎手は、お手馬は多いし元から1日9クラ10クラ当たり前の騎乗数。誰かがいなくなったからといって簡単に勝ち星を増やす事はできません。“阿部騎手分”を高松亮騎手や高橋悠里騎手が獲得したように、“小林騎手分”も村上騎手や山本聡騎手意外に回る可能性が大きいと考えていい。という事になると、リーディング争いはまだまだもつれた状態が続く・・・となるのでしょう。

 昨年のリーディング争いは、先にも触れたように前半戦は村上騎手・山本聡騎手が僅差で競りあっていました。しかし8月末頃から村上忍騎手が1開催10勝ペースで勝ち星を稼いで一気に引き離すと、一時は20勝差を付けたりしつつシーズン末まで山本聡騎手の接近を許しませんでした。また、2位山本聡騎手と3位騎手との間にも常時10勝ほどの差があり、最終的には村上騎手156勝、山本聡哉騎手146勝、山本政聡騎手119勝という差でシーズンを終えています。この差がもっと縮まった状態で進むとすると、昨季は秋頃にはリーディング争いに“終戦ムード”が漂いましたけども、今季は違った様相になりそうです。

 これら上位騎手の争いに拍車がかかる要素がもうひとつあります。それはSJT、スーパージョッキーズトライアルの出場権の争奪戦です。

 SJTの代表は「1月からの8月半ばまでの、その所属場での勝ち星数1位」、SJTワイルドカードのそれは「同2位」が選ばれます。
 岩手は途中に冬休みや年度替わりを挟んで一見分かりづらいですよね。昨年なども、「2013シーズンの岩手でのリーディング」としては村上騎手1位・山本聡騎手2位でしたが、「1月からの勝ち星数」では山本聡騎手が上回っていて、SJT本戦代表に山本聡騎手、村上騎手はワイルドカード出場に甘んじる・・・という経緯がありました。
 今年の「1月からの~」は現時点で村上騎手60勝、山本聡騎手57勝、高松亮騎手53勝。次いで齋藤雄一騎手44勝、山本政聡騎手43勝。上位3名はいつひっくり返ってもおかしくない差です。

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★高松亮騎手は自厩舎(佐藤雅彦厩舎)でも好結果を残して好サイクル

 SJT出場、そしてそこからWSJSを狙ってみたい・・・はリーディング上位騎手なら誰もが願う事。例年なら集計期間は8月のお盆明けまで。つまりあと2ヶ月。4月開幕からの2ヶ月でこれだけもつれているのですから、この先の2ヶ月も同様にもつれる可能性が高い・・・と考えるのが自然でしょう。
 村上騎手は昨年ワイルドカードに止まった事でプライドをずいぶん傷つけられたようで、今年こそは本戦出場を狙っているはずですし、山本聡騎手は当然二年連続出場を、高松騎手は初出場を、それぞれ狙ってくるでしょう。騎手たちの熱い戦いは、まだまだ盛り上がりを見せてくれそうです。





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最終更新日  2014年06月19日 20時39分25秒



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