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2017年10月26日
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カテゴリ:横川典視
木曜担当のよこてんです。

 山本政聡騎手が先週終了時点で地方通算998勝。1000勝まであと「2」と迫りました。早ければ今週にも達成できそう・・・という事ならば、山本政聡騎手のこれまでを振り返る特集をやらないわけにはいきませんな。

 今年はこういう区切りの勝利が目白押しでして(関本淳騎手2000勝、高松亮騎手1000勝、齋藤雄一騎手1000勝、小林凌騎手100勝)、この“区切りの勝利特集”も頻繁に書いてきたのですが、ざっと見た感じ今シーズンは今回までかな。村上忍騎手が3000勝にあと「50」なんですけど残り6開催34日で50勝だから今季中に届くかどうか?微妙な所。届きそうな気がしないでもないけれど・・・。

 さて、山本政聡騎手は2003年4月19日の3Rでデビューを果たしました。今年で15シーズン目になりますね。
 同期の坂口裕一騎手とは同じ日のデビューでしたが、坂口騎手はひと足早く2Rでデビューしています。

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★2003年4月19日、デビュー戦に向けての装鞍中の山本政聡騎手

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★デビュー戦のパドック

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★最初のレースを共に戦ったのはワンダーアキュート号でした

 「ワンダーアキュート?」と思われるかもしれません。もちろんJBCクラシックを制したワンダーアキュートとは同名の別馬で、こちらのワンダーアキュートは岩手でデビューして通算111戦3勝という馬なのでした。

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★レースと引き上げてきた山本政聡騎手

 この時の結果は6着。面白いことに「6枠6番」から「6番人気」の支持を受けて出走して結果「6着」という6並びのデビュー戦に。
 しかし、表情や仕草は今と同じだけど、幼いって言うかあどけないって言うか。

 初勝利は6月2日の盛岡1R、25戦目での勝利でした。私はこの時、金沢競馬の取材に出ていまして、山本政聡騎手の初勝利の瞬間は残念ながら見ておりません。

 実を言うとデビューの年の山本政聡騎手を見た記憶が非常に少ないのです。

 山本政聡騎手はこの2003年を115戦4勝という成績で終えています。115戦というと1日にひとつ乗っているかどうか?という数だからそもそも少ないですし、そのうえ多くは1Rとか2Rとかの早い時間帯のレース。たまに後半のレースに乗っていても最下位近い成績で・・・となってしまうと、申し訳ないけれどもなかなか印象が残らないですよね。

 しかしそれは山本政聡騎手の腕の問題ではなくて、環境や状況に恵まれていなかったんだと思います。
 齋藤雄一騎手の時にも触れましたが、前年の2002年には春に2人、秋に4人も新人騎手がデビューしていて、この頃は30人以上の騎手が在籍していました。もちろん「イサ・コバ」全盛期。加えて翌2004年には上山競馬から4名のベテラン騎手が移籍してきたりもします。
 もともと騎手にとってパイが少ない盛岡で、それほど頭数を抱えていない厩舎からデビューした山本政聡騎手のこの頃は、本当に苦しい、厳しい時期だったと思います。

 2005年には弟の山本聡哉騎手がデビューしました。その山本聡哉騎手はデビュー年に9勝。2005年の山本政聡騎手は11勝。2006年の山本政聡騎手は21勝、山本聡哉騎手は19勝。いやもうホント、「この兄弟はどうなるんだろう?」としか思えなかったですものね。山本政聡騎手・山本聡哉騎手が今のようになるとは、この頃はとても想像できなかった。

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★2004年10月18日の8R、ベーシックスター号に騎乗する山本政聡騎手。直線で先頭に立つも3着

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★2006年9月2日の3Rではオースミカイゼン号に騎乗して優勝。9番人気1着で波乱を巻き起こした

 2008年の冬には荒尾競馬に長期遠征しましたね。

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★荒尾競馬場での山本政聡騎手

 2006年にも佐賀競馬に長期遠征しておりこれが二度目の九州長期滞在。

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★2008年12月15日の水沢1Rで地方通算100勝を達成

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★2009年4月19日、阿久利黒賞をマヨノエンゼルで勝ち重賞初制覇

 山本政聡騎手を取り巻く状況が変わってきたのはやっぱりこの頃ではないでしょうか。
 マヨノエンゼルは、実はこの後に乗り替わってしまうし、他にもここぞという所で降ろされてしまう不運があったりもしました。しかし2011年にゴールドマインで青藍賞を勝ち、2012年には岩手ダービーダイヤモンドカップをアスペクトで勝ち・・・と大レースでの実績を重ねていくことで評価が高まり、定まっていった時期だったように感じます。シーズンの勝ち星も100に近づき、超えるようにもなりましたしね。

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★2012年の岩手ダービーダイヤモンドカップをアスペクトで優勝。“ダービージョッキー”に

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★2013年12月2日、地方競馬通算500勝達成。パートナーはコミュニティ

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★2014年12月31日の桐花賞を、そのコミュニティで制す。ナムラタイタンを破る勝利でもありました

 2015年の夏には瞬間的ながらリーディングに立つという大健闘も演じます。
 シーズン当初から3位あたりをキープしていた山本政聡騎手は夏を迎えて猛ラッシュ。一時は10勝以上開いていた山本聡哉騎手との差を詰めて並んだばかりか、7月13日には一瞬ながらも山本聡哉騎手を抜いて“1位”に躍り出ました。
 最終的にはリーディング3位に終わったものの、2015年シーズンは自己最多の152勝。これは盛岡所属の騎手としては近年にない勝利数でしたし、盛岡所属の騎手が(開幕直後の時期を除いて)一瞬とはいえリーディングに立ったのは恐らく佐藤雅彦(元)騎手が1996(平成8)年にリーディングを獲得して以来ではなかったかと思われます。それほどに凄い山本政聡騎手の活躍なのでした。

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★2016年3月11日には船橋競馬に遠征。山本政聡騎手、山本聡哉騎手と山本聡紀騎手の3兄弟そろい踏み

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★2016年のSJTではワイルドカードを勝ち抜いて本戦に出場を果たす

 かつて騎手対抗戦に初めて出場したような頃、緊張して青ざめていた山本政聡騎手が、遠征での勝ち抜き戦で好成績。なんと立派になったものだろう!と心の底から感心しました。

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★割と緊張していた頃(2011年8月の“JRA VS 岩手”出場時)

 そして今年。コウセン号で芝1000mのレコードを打ち立て、自身2つめのレコードホルダーにもなりました。

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★コウセン号(OROターフスプリント優勝時)


 弟が同じ競馬場にいて、兄よりも活躍が目立ち勝ち星数でも上回っているためなのか、どうも山本政聡騎手の評価が低いように感じるのですけども、最近の山本政聡騎手は山本聡哉騎手にも見劣らない騎手に成長していると自分は思いますね。

 兄弟でレースぶりが似ている所がある。同時に明らかに違う所もある。互いの戦い方を見ているなかで自分に無い所、相手の良い所を取り入れているんじゃないか?と感じる部分もあります。
 お互いを見て高め合っている、高め合おう・・・みたいな意識はどちらも持っていないと思います。でも無意識に変化を与え、影響を与えあっているのは間違いないんじゃないだろうか。

 あと何年か先、山本聡哉騎手の最大のライバルは山本政聡騎手になっているだろう・・・と私は想像しています。“似ているけども違う所は明らかに違う”兄弟の戦いがどんなものになるのか?楽しみでしかたありません。

 まずはあと2勝、1000勝達成。無事に達成してくれることを願っております。





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最終更新日  2017年10月27日 00時43分20秒



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