木曜担当のよこてんです。

　今週は札幌競馬場でHBAトレーニングセールが行われていたわけですけども、自分は北海道には行ったものの札幌ではなく門別の方の競馬場に向かっておりました。
　現地でも「トレーニングセールじゃなくてなんでこっちに？」と聞かれたりしたんですが、“2歳戦が多いから”がその理由。去年もこの時期の2歳戦から後の活躍馬が多数出ていますしね。

　注目の馬たちを何頭か挙げるとすると、まず22日のダート1200ｍを勝ったアンビートゥン。


★アンビートゥン（5月22日門別第6R優勝時）

　この馬は3月のPOG取材で田中淳司厩舎の有力馬として挙げていただいていた中の一頭でした。スーパーフレッシュ3着からの未勝利認定を楽に勝ち上がったあたりが地力を感じさせてくれます。

　同じく22日、ダート1000ｍのアタックチャレンジを制したのがハッピーエマーブルでした。


★ハッピーエマーブル（5月22日門別第7R優勝時）

　メンバー間の前走タイム比較でちょっと抜けており“勝って当然”くらいの人気の集まり具合。それにしっかりと応えて2着に4馬身差を付ける完勝は見事。次走は栄冠賞に選ばれるなら直行で、という馬主さんのお話です。ちなみに単勝配当は結局100円の元返し。前売り段階からほとんど1.0倍に張り付いたままでしたね。

　翌23日のダート1000ｍ新馬戦を勝ったエアースピーダーは昨年の兵庫ジュニアGP3着ソイカウボーイの半弟･･･という言い方をするよりは「2013年のビューチフルドリーマーCを勝ったシャイニングサヤカの産駒」と言った方が岩手のファンには通じやすいでしょう。


★エアースピーダー（5月23日門別第2R優勝時）

　楽な手応えで2着に5馬身差の快勝。ソイカウボーイのデビュー戦は4馬身差の勝利でしたからまずは兄を一歩リード。父と母を足して二で割ったような顔つきなのが良いですねえ。


★シャイニングサヤカ（2013年ビューチフルドリーマーC）

　23日のダート1200ｍ新馬戦で3着だったポエムロビンはブリリアントロビン、2013年の金杯など岩手で重賞2勝を挙げた馬の産駒になります。半姉プレシャスグリーンが現在岩手に在籍中ですね。


★ポエムロビン（5月23日門別第3Rパドック）




★ブリリアントロビン（2013年あやめ賞）

　新馬勝ちこそ成らなかったポエムロビンですが、ブリリアントロビンもデビュー戦2着でスタートして初勝利まで5戦を要しています。それで冬には重賞を勝つまでになったのですからポエムロビンもここでガッカリする必要はないのでしょう。

　ちなみに昨年のこの時期に門別でデビューしたり勝ったりした2歳馬にはサザンヴィグラス（栄冠賞など）、マコトハインケル（岩手に移籍してジュニアGP5着）バレンティーノ（あやめ賞2着）、エグジビッツ（留守杯日高賞など）、ローザ－ブルー（佐賀に移籍して重賞勝ち）、ボーダレスガール（フルールC）、アンフィーサ（水沢プリンセスC5着）、フレアリングダイヤ（東京湾カップ3着）、ヤマノファイト（京浜盃・羽田盃など）。なんともまあ綺羅星のごとき馬たちが登場しております。

　2歳新馬戦は岩手でもスタートしています。5月20日の日曜日、盛岡芝1000ｍの2歳新馬戦を制したのはオウレリアでした。父ドリームジャーニー、母レディピアレスの牝馬で水沢・伊藤和調教師の管理馬。鞍上は菅原俊吏騎手。




★オウレリア（5月20日盛岡3R優勝）

　馬体重こそ420kgとそれほど大きくはないのですが、見た印象ではそう感じさせないバランスが取れた、それでいてまだ成長余力がありそうな体つき。血統的にも短距離専用という事はないでしょう。先の活躍も期待していい馬なのではないかと思います。

　既に15戦以上の2歳戦を済ませている北海道に対して岩手はようやく1戦目。そこがやはり「層の差」なわけですが、秋以降はそんな北海道勢と渡りあわなくてはなりません。互角に戦えるあるいは凌駕する存在が岩手から現れる事を期待する･･･。2歳シーズンの始まりはそんな季節のスタートでもあります。