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カテゴリ:大川 充夫
ミツオーです。大量にクリーニング店へ持っていかなくては。 さて、ゴールデンウィーク、皆さまいかがお過ごしでしたでしょうか? いろいろ難しいことが多く、お家で全国の競馬観戦に終始した、という方もあったのでは? わたくしはこのゴールデンウィークは、5日まで金沢競馬実況担当でした。 今年の金沢ゴールデンウィーク開催は、2日(日曜日)〜5日(水曜日)まで休日ばかり4日間連続開催でおこなわれました。 牝馬重賞が2つ実施され、2日の3歳金沢デビュー馬限定・ノトキリシマ賞はサブノタマヒメが圧倒的な支持にこたえて圧勝、4日の4歳以上・徽軫賞は人気2頭の一騎打ちの末、ネオアマゾネスが、それぞれ勝利をおさめました。 手綱をとったのは、いずれも栗原大河騎手。 (第3回徽軫賞ゴール 今回レース写真はクシマデザインさまにご提供いただきました) (「3日間で2つ重賞を勝つなんて、想像もしてませんでしたよ」という栗原大河騎手) このゴールデンウィーク開催は、栗原騎手がひときわ鮮やかな活躍を見せた金沢競馬でした。 2週前、この日替わりライターブログで、金沢競馬で近々「アマゾネス対決」が見られるかも?という話をご紹介しました。 『アマゾネス1強!からダブルアマゾネスへ?』 金沢で無敵と言っていいほどの強さを見せてきたハクサンアマゾネスに、この春、高知からの移籍緒戦を圧勝し注目を集めるネオアマゾネスが挑戦状を叩きつけた格好で…というようなことを書きました。 その「アマゾネス対決」が、4日の徽軫賞で実現したのです。 人気は、1番人気がハクサンアマゾネス、2番人気にネオアマゾネス。 3番人気以降はかなり離れ、皆さん「ダブルアマゾネス」の対決への期待が大きかったようです。 (パドックのハクサンアマゾネス) (同じくネオアマゾネス) レースは、前走も「逃げてこその馬だと思うので」と先手を主張して逃げ切った(とはいえ圧勝でしたが)ネオアマゾネスが、この日も好ダッシュを見せてハナ。 ハクサンアマゾネスは中団やや後ろから徐々にポジションを上げ、向こう正面では好位。ここから前を追い上げるレース運びとなりました。 残り600メートルを切ったあたりからハクサンアマゾネスが一気に先頭にせまり、直線では3番手以下を大きく突き放し、逃げるネオアマゾネス・追ってくるハクサンアマゾネスの一騎打ちムード。 外へ切り替えたハクサンアマゾネスが一旦はネオアマゾネスに迫るか?というシーンもありましたが、逃げ足鈍らずゴール前でまた突き放すスタミナもあったネオアマゾネスが、ハクサンアマゾネスに3馬身差をつけ、自身初めての重賞を制覇しました。 (第3回徽軫賞直線 ネオアマゾネスがハクサンアマゾネスをゴール前でまた突き放す) 第3回徽軫賞 優勝ネオアマゾネス 栗原大河騎手 「(ネオアマゾネス、強かった) そうですね、ホントに素晴らしい走りを見せてくれました。 (期待通りでしたか?) ハクサンアマゾネスにどれだけ立ち向かえるのか、ちょっと疑問だったんですけど、これでハクサンアマゾネスを負かしたので、スゴい自信になります。 (JBCイヤー金沢に新星。意識しますね?) そうですね、ホントに…そうですね、はい。そうですね、はい。 (逃げるのは決めていた?) そうですね。それ一択しかありませんでした。 (ハクサンアマゾネスは中団後ろ。道中わかってましたか?) 詳しい位置はわかってなかったんですけど、来たら動こうというふうには考えていました。 (ハクサンアマゾネスが追ってきた) そうですね、最後まで頑張ってくれという気持ちで追っていました。 ホントによく頑張ってくれたと思います。 (ネオアマゾネスのいいところ) 走っているときの重心がスゴい低くて、走る姿勢もスゴいかっこよくて、ホントに走る馬だなって乗っててわかります。 JBC出場目指して、大切に大切に乗って行きますので、応援よろしくお願いします」 (ネオアマゾネス オーナーさんと関係者の皆さんの大きな歓声にこたえて重賞制覇) 2着ハクサンアマゾネス 吉原寛人騎手 「(直線外に出した) 脚使ったときに内に、こう、入りきりたかったんやけど、そこは行けなかった。そこの一瞬に勝負賭けたかったんやけど、結局入りきれんかったから。 (スタート)出れば行きたいと思ってたんだけど、そんなにアテにできる馬じゃないんで、出なかったらゆっくり構えて行こうと思っていて、ああいう競馬もしたかったんで。想定の範囲ですね。 結果的に(相手)強かったというのと、ああいう競馬できたのが何よりよかったかなと。 ちょっとこのあと距離が長くなるんで、折り合いもついたし、今後にはつながるかなと思います。 今回ちょっとね、しっかりと作らなかったんで。これから連戦になってくるので。ホントはアレいなかったらラクに勝ってたんだけど、追いきり代わりって感じで使いたかったんだけど、逆に今回、あの馬に負けたくないって言ってビッチリ作っちゃうと、今後にどんどん影響いっちゃうんで、まあまあ自然体のカタチで流れで行こうってことで。 あんまり馬はピリッとしなかったです、正直。それでもナントカなるかなと思ったんですけど、ちょっと想像以上に一枚上だったなというところです。 向こうはメイチの仕上げで叩き2戦目でちょうどいい感じでしたけど、こっちは冬の連戦の疲れもあって攻められなかったんで、そういうこともあったんで、負けはしましたけど、どこかでまたリベンジしたいなと、いい勝負できたなと思ってます。 いいと思いますよ。(役者もそろってきて)そうそうそう。ダブルアマゾネスで。 負けて悔しいですけど、悲観はしてないです」 栗原騎手は、ネオアマゾネスについて、 「今回は調教でも乗ってるほうがしんどいくらいの行きっぷりで、追切もスゴくよかった。 レースに行くと、かかってしまうところが全くなくて、スッとハミ抜けて、直線またハミ噛んでくれて気持ちよさそうに走るんです。 操縦性がよくて、スピードだけでなくスタミナも兼ね備えてる馬だと思いますよ」 とベタ褒め。 もう少し距離が伸びても強い走りができるだろうと話していました。 陣営としては、距離900メートルの日本海スプリントに行くかも?というプランも持っているようです。しかし、ネオアマゾネスの持ち味を活かすにはワンターンより1周競馬のほうがいいようにも思いますが、どうでしょうか。 とにかく、「ダブルアマゾネス」「アマゾネス対決」として注目を集めた、女帝ハクサンアマゾネスVS新星ネオアマゾネスの第1ラウンドは、新星に軍配が上がりました。 これで、金沢競馬の勢力図は大きな見直しが必要となったわけですが、吉原騎手の言葉にもあったように、馬のデキや臨戦過程と今後を勘案すれば、ハクサンアマゾネスが王座を追われることになったとまでは言い切れません。 一方、女帝ハクサンアマゾネスに土をつけた新星ネオアマゾネスが、金沢競馬トップクラスの力量を有することを証明し、金沢ファン・関係者の期待を大いに集める存在となったことは間違いない。 女帝ハクサンアマゾネスが新星に敗れた第3回徽軫賞は、金沢競馬的には一つの「事件」でした。それもかなりいい意味で。 両者の力が十分に発揮できる舞台であらためて対決し、その時はたしてどのような内容・結果となるか。「ダブルアマゾネス」の次なる対戦が楽しみでなりません。 金沢競馬に新しく「ダブルアマゾネス時代」が到来したのかどうか。 これからもぜひご注目ください。
(前回使った写真と同じようですが、今回は白山がくっきり見えています。パトロールタワー右奥に見える真っ白な山です) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年05月10日 13時56分35秒
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