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2023年07月06日
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カテゴリ:横川典視
木曜担当のよこてんです。

 今回は岩手でも進む2歳新馬戦のお話を。この稿を書いている時点で5頭の2歳新馬戦勝ち馬が誕生しています。それらの馬たちを紹介していこうというお題。

 今年最初の2歳新馬戦は5月21日の盛岡競馬場で行われました。当日の3R、盛岡ダート1000m。勝ち馬は、今年の岩手競馬の最初の2歳の優勝馬はセイフェミニン号(佐々木由則厩舎・山本聡哉騎手)でした。


■2023年5月21日盛岡3R/優勝セイフェミニン


 2番手追走からきっちり前を捉え切り、最後は後続に差を詰められる形でのゴールにはなりましたが3/4馬身残しての勝利は余力を感じる内容。
 同馬はその後6月20日の水沢で2勝目を挙げており、“一番最初の2歳新馬戦勝ち馬”の名にふさわしい成績を積み重ねつつあります。

 セイフェミニン号は鹿毛の牝馬、父トビーズコーナー、母ヴァルール、母父ゴールドヘイローの血統で浦河・岡部雅樹さんの生産馬。半兄ダイチスマイルは笠松で1勝、全兄ダイチストリームは現笠松で未勝利。本馬の母ヴァルールの半兄ダイチヴュルデがJRA→金沢→名古屋→岩手と転戦して岩手で2勝を挙げています。


■セイフェミニンの母の半兄ダイチヴュルデはJRAで2勝、岩手で2勝(19年8月24日水沢5R優勝時)

 そんな近親の成績から、また父トビーズコーナーというところからもダート・短距離の印象が強いわけですが、2歳戦は完成度の高さが武器になる部分もありますし、この先でどんな走りを見せてくれるか?はひとまず距離を問わず注目でしょう。


 2頭目の新馬勝ち馬は6月4日の2R、水沢ダート850mを勝ったフジユージーン号(瀬戸幸一厩舎・村上忍騎手)


■2023年6月4日水沢2R/優勝フジユージーン

 ゲートを出た瞬間こそ他の馬が少し速い感じでしたがそこからの加速で楽に他を引き離すと3角手前で、850m戦の3角手前でもうクルージングに入るくらいの余裕。そこからはゴールまで持ったままの大差勝ちはなかなかに強烈なデビュー戦でしたね。

 フジユージーン号は黒鹿毛の牡馬、父ゴールデンバローズ、母デザイナー、母父スウィフトカレントの血統で新冠・村上牧場の生産馬。昨年の北海道オータムセールでの購買馬でした。
 母のデザイナーも岩手でデビューした馬でその新馬戦では1番人気に推された馬でしたが残念ながら勝ち星を挙げることなく2戦0勝で繁殖入り。フジユージーンの半兄にあたるロイヤルウィーブがJRA未勝利→岩手と移って岩手で4勝を挙げています。
 また父のゴールデンバローズは今年が産駒デビューの新種牡馬。本馬が父の産駒の初勝利ともなりました。


■フジユージーンの母デザイナーは岩手デビューの馬(15年8月16日盛岡4R2歳新馬戦出走時)



■フジユージーンの半兄ロイヤルウィーブは岩手で4勝(22年6月26日盛岡3R優勝時)

 デビュー時526kgの馬格を持ち、それでいて初戦から高い完成度の走りを見せた本馬は陣営や手綱をとった村上忍騎手いずれからも「ちょっとモノが違う」という評価をうかがっております。このあとは順調であれば芝重賞路線に向かう模様。もちろん2歳戦線だけでなく来年の3歳戦線での期待も高い馬だと言えるはずです。


 3頭目の新馬勝ち馬は同じ6月4日の3R、水沢ダート850mを勝ったリトルカリッジ号(菅原右吉厩舎・陶文峰騎手)でした。


■2023年6月4日水沢3R/優勝リトルカリッジ

 ひとつ前のレースの印象が強烈だっただけにその影に隠れた感じもありますが、なかなかどうしてこちらも良い走りを見せています。2着馬と競り合いながら結果的には直線だけで4馬身差を付ける手堅い勝利。レースセンスの高さは十分に感じさせてくれましたね。
 実際、2戦目は盛岡ダート1200mに転じて大差勝ち。デビュー戦は本来のデビューになるはずだった5月21日の新馬戦を競走除外(※発売開始後の当日出走取消)となって、その影響も懸念された中での勝利でした。余裕を持って挑んだ二戦目の走りの方がこの馬のより本来の力だ・・・と言えるのでは。

 リトルカリッジ号は鹿毛の牝馬、父アジアエクスプレス、母ブレイヴフィート、母父はキングカメハメハ。日高・下河辺牧場の生産馬。祖母のグローバルフィートが2003年の三冠牝馬スティルインラブの半妹にあたります。
 父がアジアエクスプレスですからあまり長めの距離は・・・でしょうが、マイルあたりまでの強さは証明済みの父でもあります。兵庫で走る全兄のエコロジェネラスが1400mから1700mまでの間で好走しているのが参考になりそうですね。


 どんどん行きましょう。4頭目は6月18日の水沢3R、ダート850mの新馬戦。優勝したのはミヤギヴァリアント号(菅原勲厩舎・村上忍騎手)


■2023年6月18日水沢3R/優勝ミヤギヴァリアント

 スタートからのダッシュでハナに立ち直線はしっかり追って後続を完封。大差勝ちにこそならなかったものの10馬身差なら十分に圧倒的と言っていいものでしょう。

 ミヤギヴァリアント号は栗毛の牡馬。父モーニン、母ナトゥーラ、母父フジキセキで日高・道見牧場の生産馬で2021年北海道サマーセールでの購買馬。母は2015年留守杯日高賞を制したホレミンサイヤの半姉、また母の半姉ウイニフレッドは今年の東海地区の“無敗のダービー馬”セブンカラーズの母です。さらには本馬の半姉ヤマショウデリーヌが現在岩手で走っていますね。


■半姉ヤマショウデリーヌは門別→岩手と進んで岩手で1勝(22年10月23日盛岡1R優勝時)

 デビュー戦の勝ちタイムは稍重51秒4、先の2頭が同じ稍重で51秒7・52秒1。横並びでは上位、ただフジユージーンは追っていないタイムですからね・・・と、今の時点ではなるわけですが、まだ緩さの残るいかにも2歳馬らしい身体ながらこれだけ走るのですから素質は高いと判断したいもの。村上忍騎手も「まだ身体ができていない。成長してくればもっと走るようになる」と評価していた点は覚えておきたいところ。


 5頭目の勝ち馬は今季最初の芝の新馬戦勝ち馬になりました。7月2日の盛岡3R、芝1000mを制したカリフィア号(櫻田康二厩舎・山本政聡騎手)でした。


■2023年7月2日盛岡3R/優勝カリフィア

 ゲートが開いた瞬間、一瞬遅れたもののすぐに巻き返してハナに。その分か、最後は少し脚が止まったようにも見えましたが、それでも2着に2馬身差の危なげない勝利。稍重59秒1の勝ちタイムも優秀。

 カリフィア号は鹿毛の牝馬で浦河・猿橋義昭さんの生産馬。父カリフォルニアクローム、母アンフレシェ、母父マンハッタンカフェの血統です。
 曾祖母のセカンドチャンスがテイエムメガトン(97年ダービーGPなど)の全妹なんですけども、遡っていくとフロリースカップに行き当たるバリバリの小岩井牝系の出・・・というところが凄く良いですし、そういう馬が岩手で新馬勝ちというのも良いですよねえ。

 本馬は北海道トレーニングセールで税込み1760万円、今年のセールでは3位タイの高額で購買されました。その金額との比較でどうしても見られてしまう部分があるのですけども、最初のひとつが勝てずに終わる馬もたくさんいる中でしっかり勝てたという点、それだけの力を備えていたという事は高く評価して良いものだと思います。

 今年の2歳戦は例年より馬の質が高そうな印象を受けます。馬体がよくまとまっていてバランスの良い馬が多い気がしますね。これは自分だけでなく厩舎関係者の方も同じ印象を持たれている方が多いように思います。
 現時点ではあくまでも相対的な印象ですけども、でも新馬戦を勝てなかった馬たちでもいずれひとつふたつは勝ちそう・・・と感じる馬は多いように感じます。
 絶対的な評価という事になると今後門別からの移籍馬が増えてきてからどう変化していくか?になるわけですけども、来年からの全国的な路線改革に先立って今年から実質スタートする2歳路線、そこで地元生え抜き馬が覇を競い合ってくれればいいですよね。新馬戦を勝った馬たちを始め地元デビューの2歳馬たちがこの先順調に成長し、戦っていけることを楽しみにしています。





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最終更新日  2023年07月16日 08時21分29秒



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