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カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。
3月24日、高知の塚本雄大騎手が落馬事故のため、逝去されました。その翌日に高知入りし、全場制覇を達成した吉原寛人騎手の取材があってのものでしたが、佐賀から戻ってきた吉原騎手もショックを受けており、辛い中でも対応して頂いたことに感謝です。 「黒船賞」当日から献花台が設置されましたが、その献花台へ向かうため花を抱えていた西川調教師とお会いした時 「彼を嫌う人なんか一人もいない。それだけ皆に愛されていただけに、本当に辛いですよ」 と話されていました。「一発逆転ファイナルレース」に強い騎手というフレーズは、高知競馬のファンは誰もが口にしていました。高知を背負って立つ存在へと突き進み、これから…という時だっただけに、本当に残念ですし、言葉になりません。この現実を受け入れるには、まだ時間が掛かると思います。 塚本雄大騎手の御冥福をお祈り申し上げます。 「黒船賞」の前日、夜にかなり強い雨が降りました。しかし、日が明けると日中は暑いぐらいの陽気となり、24日と同じ不良馬場でも、26日は少しパワーを要す馬場まで乾いていた印象を受けます。実際、1R終了後、吉原寛人騎手と話した時 「24日の不良馬場とは違い、あまり前に進んでいくような感じがしないほど力が要る状況です。時計が掛かるなら、ヘルシャフトに向くかもしれません」 とのことでした。「黒船賞」当日の恒例レースである「はりまや盃」は、高知所属のロードシュトロームが元JRAオープンの実力を見せつけましたが、JRA勢が2着から4着に健闘。勝ち時計は、ロードシュトロームの前走時、雨の中の不良馬場とほぼ同じタイムだったので、クラスが上がってくるとやはり時計は速いな…という感じもあったり、馬場の判断は難しい状況でした。 「黒船賞」は、内からスタートを決めたシャマルが、少々出負けしたサンライズホークらとの先行争いを制して先手を主張しました。前半のラップは、12秒9-11秒2-12秒7=36秒8と、仕掛けてハナを取り切った際のスピードに乗った2F目がかなり速く、この時に外枠だったヘリオスが外に膨れる形のロスがありました。ラップと合わせてレースを観ると、その辺りの勝因・敗因が掴めると思います。不良馬場で先行優勢、そして「かきつばた記念」で外枠が仇となって終始外を回らされるロスがあった反省を踏まえて、最も効率の良い走りをするには先手を奪うという判断を、スタートを決めた段階で瞬時に行った川須騎手の好プレーだったと思います。最後の1Fは14秒0と要しましたが、ヘルシャフトの追撃を凌いで1年ぶりの重賞制覇、まさに「黒船賞」以来の勝利となりました。 (「黒船賞」を逃げ切ったシャマル。写真提供:高知県競馬組合) レース回顧は、「ふるやっちチャンネル」の動画で話しています。こちらも参考にして頂ければと思います。 早いもので、地方競馬は週明けにも新年度を迎えます。いよいよ、3歳ダート三冠も始まりますし、時期が変わって初のナイター開催となる「川崎記念」が行われます。「川崎記念」は、「グリーンチャンネル地方競馬中継」で解説を担当しますが、佐々木竹見さんをゲストにお招きし、楽しくお伝えできればと思っています。2024年度の地方競馬も、よろしくお願い致します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年03月30日 10時02分31秒
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