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カテゴリ:その他
ニュースより経済産業省所管の独立行政法人・製品評価技術基盤機構は18日、住宅の外壁などに使う塗料をボロ布に含ませ、袋などに入れて放置していたところ、発熱して火災になった例が04年以降、5件起きた、と発表した。同機構は、使用した布は焼却するか、水の入った容器で処理するよう注意を呼びかけている。お宅の車庫や倉庫に、こんな状態の塗料・油脂類が放置されていませんか 一般的な塗料は水性ですが、たまたま油性塗料を使う場合は、保管に気をつけましょう。油は酸化すれば熱が出ますので少量でも危険物として扱いましょう。昨年11月、ひまわり油を主成分とした塗料をふき取った布が自然発火したと思われる火災が2件発生した。2件の火災に共通するのは、塗料が染み込んだ布をごみ袋や段ボールに入れて放置していた点。 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は「塗料に含まれている成分は植物油等に含まれているものと同様で、布に染み込んだ状態で空気に接触した際に発する酸化熱からごみ袋などの中で自然発火したものと思われる」と分析。「こうした現象は天ぷら油でも発生し得る」と指摘している。 1998年、紙製の油吸着剤で天ぷら油の処理をしてごみ袋に捨てたところ、ベランダに置いていたごみ袋が燃えるボヤが神戸市内で発生した。消防局が調査したところ、天ぷら油が熱いにもかかわらず廃油処理したため、自然発火したことがわかった。 また、昨年11月と今年1月、広島市で揚げ玉の自然発火による火災が発生した。うどんに入れる揚げ玉を天ぷら油で大量に揚げ、それをザルに入れたまま放置。その結果、積み重なった揚げ玉から酸化熱が発生し出火したという。 天ぷら油はなぜ自然発火するのか。通常、油は酸素に触れると酸化反応を起こす。その時に熱が発生し、それが蓄積されていくと高温状態となり自然発火するという。 ただし、自然発火するには複数の条件が重なり合わないと発生しない。特に必要なのが「酸素」「温度」「密度」の三つだ。酸素は酸化熱を発生させるいわば着火剤の役目となる。温度は発生した熱エネルギーを増幅させる。そして、密度が高ければ高いほど熱が逃げずに蓄積されていく。 こうした条件がそろう場所は家庭内にも意外と多い。まず、ごみ袋やごみ箱。クッキングペーパーや雑巾に天ぷら油を染み込ませて密閉したごみ袋やごみ箱に捨てたりすると、酸化熱が発生し自然発火する恐れがある。特に夏場は内部の温度が上昇するため、危険度が増すという。 また、衣類乾燥機も要注意だ。天ぷら油が染みついた衣類や雑巾を乾燥させたために出火したケースが多数報告されており、乾燥機には「ドライクリーニング液、ベンジン、ガソリン、機械油、食用油などの付着した衣類は乾燥しない」との注意表示が記載されている。乾燥終了後、衣類を入れたままにしておくことも危険だという。 さらに、レンジフードのフィルターも注意が必要だ。横浜市の学生食堂で発生した火災では、フィルターの掃除を何年も怠っていたため、多量の油が付着。下からの調理熱が加わり、フィルターの油が自然発火したという。 自然発火が発生するものとしてワックスや塗料、機械油、マッサージオイルなどの油製品が知られているが、特に天ぷら油は不飽和脂肪酸を多く含まれているため、酸化熱が発生しやすいとされている。 自然発火を防止するには、油をふき取った雑巾などは水や洗剤でよく洗って油分を取り除き、風通しの良い場所で重ならないように乾かすことが重要だという。また、油が染み込んだ紙や布を捨てる場合、水の入った容器や袋に入れて処理する必要があるという。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年06月18日 20時14分32秒
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