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カテゴリ:健康
北半球が冬を迎え、渡り鳥の渡来などで、世界的な感染拡大が懸念されています。
問題は鳥インフルエンザの人間への感染予防には、家禽の間で感染を防ぐことが重要なので、野鳥の駆除は問題解決にはならないという。しかし、鳥インフルエンザウイルスは、野生の水禽類(アヒルなどのカモ類)を自然宿主として存在しており、若鳥に20%の感染が見出されることもある。このウイルスは水禽類の腸管で増殖し、鳥間では(水中の)糞を媒介に感染する。水禽類では感染しても宿主は発症しない。 家禽類のニワトリ・ウズラ・七面鳥等に感染すると非常に高い病原性をもたらすものがあり、そのタイプを高病原性鳥インフルエンザと呼んでいます。 現在、世界的に養鶏産業の脅威となっているのはこのウイルスです。このうちH5N1亜型ウイルスでは家禽と接触した人間への感染、発病が報告されている。 但し、感染者はヒト型とトリ型の両方のインフルエンザウィルスに対するレセプターを有していた。いまのところ、一般の人に感染する危険性はきわめて低いが、大量のウイルスとの接触や、宿主の体質などによってヒトに感染するケースも報告されている。 また、ヒトインフルエンザウイルス自体、水鳥の鳥インフルエンザウイルスが何らかの過程で変異して生まれたものだと考えられている。そのため、鳥インフルエンザから新型インフルエンザが発生する危険性も指摘されている。 感染時に、もしその人がヒトインフルエンザウイルスを持っていた場合、恐らくはトリインフルエンザウイルスと混じり合い、人間の間で感染する能力を持つウイルスが生まれるだろう。 インフルエンザウイルスの中で鳥類に感染するのはA型であり、抗原型では(H1~H16)×(N1~N9)と多くの組み合わせがある。 ヒトインフルエンザで、現在まで流行を繰り返してきた型は、(H1, H2, H3)×(N1, N2)である(ヒトには、B型・C型も感染する)。その他、家畜のブタ・ウマ・ミンク、野生のアザラシ・クジラの感染が知られている。 ヒトに感染するタイプのウイルスは、水鳥起源のウイルスがブタに感染し、ブタの体内でウイルスが変異(交差)したという仮説があり、遺伝子(RNA)解読による進化系統分析の裏付け研究がなされている。 普通は種の壁があるため、ヒトにはヒトインフルエンザ、鳥類には鳥インフルエンザのみが感染すると見られてきたが、近年、ヒトに感染する高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)が現れた。 2007年11月から12月には、江蘇省南京市の父子が感染し、子が死亡した。父は子から感染したものであり、中国で初のヒトからヒトへの感染事例である。また、父子は病死した家禽類との接触歴はなく、子の感染ルートは依然判明していない。 ベトナムのメコン・デルタ地域が鳥インフルエンザの発生と人への感染が顕著です。同地域は、家族単位で多数のニワトリやアヒルの放し飼いが一般的で、広範囲に移動するために鳥インフルエンザウイルスが伝染しやすく、衛生管理が出来にくい。 ベトナムでは2003年以来、3回の鳥インフルエンザの流行があり、合計5000羽の家禽が殺処分された。人間への感染は91人、その内41人が死亡した。 このヒトに感染する高病原性鳥インフルエンザが韓国まで北上した場合、日本への影響は確実と思われます。 以下のニュースで状況を掴んでください。 一月12日付の香港各紙によると、香港の農政当局は11日、先に郊外の農場で大量に死んだ鶏が感染した鳥インフルエンザが毒性の強いH5N1型だったことを確認した。 一部の香港紙は「中国本土から密輸された卵が感染源となった可能性がある」と伝えている。 10日付の香港各紙によると、香港政府当局者は9日、郊外の農場で鳥インフルエンザにより死んだ鶏は約200羽で、その半分はワクチンを接種済みだったことを明らかにした。専門家は、ウイルスが変異してワクチンが効かなくなった可能性があると指摘している。 今回感染が確認されたのはH5型。毒性が特に強いH5N1型かどうかは、まだ分かっていない。 インドネシア保健省は昨年の12月20日、鳥インフルエンザに集団感染した疑いで、南スラウェシ州マカッサルの病院に入院した患者17人について、検査の結果、全員が陰性だったことを確認した。 H5N1に対して陰性なら鳥インフルエンザの新型ウイルスが存在することになる。 17人はいずれも市内の同じ村の住民で、12日に7人、13日に10人が高熱など鳥インフルとみられる症状で入院した。患者らは、自宅近くで鳥インフルに感染したニワトリと接触したという。 世界保健機関(WHO)は10日までに、インドネシアで新たに1人が鳥インフルエンザに感染し死亡したことを公表した。インドネシアでの死者は113人となった。 死亡したのは東ジャカルタの2歳の女児。鳥インフルを発症後、11月29日に入院先の病院で死亡した。鳥市場で感染したとみられている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年01月06日 22時26分51秒
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