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カテゴリ:アジア
紫ベストコレクション (1978年) 1978年9月、世界に通用する初の国産ロックバンド“紫”がその10年余の歴史を閉じた。 彼らの出現そして存在は「日本でもこれくらいのロックが出来るんだ」という自信と夢をもたらしてくれた。 その偉大なる“紫”の解散後、リリースされたベストアルバムがこれ。 A面5曲、B面3曲という構成だがこのB面に大作が2曲配されているのが心憎い。 「MOTHER NATURE'S PLIGHT」(8:55)と「STARSHIP ROCK'N ROLLERS」(7:50)の2曲である。 聴き応えたっぷりで“紫ワールド”を堪能させてくれる。 さて、この「MOTHER NATURE'S PLIGHT」は2ndアルバム『iMAPCT』に収められておりライブの定番にもなっている彼らの代表作である。 ミディアムテンポのドラムに低音を効かせた重いベースとギターがリフを刻む。 日本人離れした安定したグルーヴ感がある。 ギターソロも決して派手ではないがなぜか心に残る、いや、そうであることが本来の音楽の魅力であろう。 曲の中盤にジョージ紫によるハモンド・ソロがあり、続けて波のSEが流れる。 目を閉じると一挙に沖縄の蒼く美しい海岸が広がる。 キーボードのストリングスの音とギターのヴァイオリン奏法による静かで穏やかなフレーズが交互に目の前を飛び交う。 このフレーズこそ沖縄民謡の「なんた浜」である。 レラ抜きによる沖縄音階がいかにも沖縄の旅愁を誘う。 なんと気持ちのいい音空間だろう… ボクは今年2月に沖縄に旅行に行った際、有名な高良レコードに寄って『琉球レアグルーヴ』というCDを入手した。 沖縄の60-70年代の代表曲を収録したオムニバスCDなのだが、ここにその「なんた浜」も収録されている。実は初めて饒辺愛子さんのボーカル入りの「なんた浜」を聴いたのだが想像通りとても素敵な曲だった。 時間がゆっくり流れていく感じで饒辺さんの透き通った声が沖縄へと誘う。 Shimauta Pops in 60's-70's (2003年) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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