カテゴリ:地球に優しい
昨日の日記に、
>ところで、プリウスのバッテリーについて調べていたら、驚くべきことを発見してしまった。 >それについては、明日書く予定。 と、書いた。 発見したことがあまりに非常識だったので、どこか間違えていないか 一日考えてから書く方がいいなと思ったので.... で、よーく考えたら、やっぱり、間違っていた。スミマセン。 何を発見した気になっていたかというと、プリウスの駆動バッテリーの容量について。 カタログスペックには、駆動バッテリーの容量は6.5Ahと書いてある。 6.5Aの電流を1時間流せるということだ。 これって、小さくないか? 例えば、こんな↓ 単三形ニッケル水素電池でも2700mAh、つまり2.7Ahだ。 ということは、 単三形ニッケル水素電池3本でプリウスの電池容量を上回る? 2.7×3=8.1Ah > 6.5Ah でも、単三電池3本では、いくらなんでも車は走らないだろう.... そうそう、 よーく、考えたら・・・ 電圧を忘れてた。 プリウスは1.2Vのニッケル水素電池168本を直列につないで201.6Vの電圧を出している。 片や単三形ニッケル水素電池は1.2V 出力は電流×電圧になるので、 パワーの比較は容量に電圧をかけ算しないといけない。 プリウスの駆動バッテリーの出力(電力量)は201.6V×6.5Ah=1,310Wh これと同じだけの出力を得るためには、市販の充電型電池が何本必要で、 いくらになるか計算してみた。 プリウスの駆動バッテリーと同じ出力を得るためには単三形ニッケル水素電池だと約400本必要。 重量は12kgで価格は約16万円。プリウスのバッテリーより高くなってしまう。 リチウムイオン電池を使うとさらに高い。 電動アシスト自転車用電池は35本必要で、重量約9kgで価格は55万円。 僕が愛用している、ノートパソコンの補助バッテリー、エナックスパワーバッテリーだと、 23本必要で、重量11kgで価格は53万円!高い! プリウスのバッテリー12.8万円というのは、意外と安いと言えるかもしれない。 エンジンの始動に使用する鉛バッテリーを使うのが最も割安だ。 松下の2,980円のバッテリー4個ですみ、価格も1.2万円と、プリウスバッテリーの1/10だ。 しかし、重量は33kgであり、ニッケル水素やリチウムイオンの3倍重い。 ちなみに、電気自動車のバッテリーの仕様をNo.6に書いた。 これは、慶応大学の先生が作ったルシオールという電気自動車の電池の仕様である。 4Vの鉛蓄電池56個を直列につないで224Vを得ており、電池容量は40Ah。 出力は8,960Whでプリウスの約7倍である。 電池重量は280kgと、桁違いに重い。 プリウスの駆動バッテリーのパワーが鉛蓄電池4個分しかないというのは、 電池パワーとしてはそんなにないなという感じ。 ハイブリッド車というが、ガソリン6 電気1と言う感じで、 ガソリン車に近いハイブリッド車と言っていいかもしれない。 それでも、燃費が飛躍的に向上するのは、アイドリングストップ機能や、 燃費が悪くなる発進時にモーターを使うなどして、ソフト面で色々工夫しているからだと思う。 比較的小さなバッテリーを積んで、モーターとエンジンの配分をコンピュータで細かく制御して 燃費を向上させ、エコのイメージを世間に植え付ける。 トヨタの戦略ってすごいな。 ↓お気に召したらポチットとして下さい。 --- プリウスの電池の容量表記は 3時間率容量(容量の3分の1の電流を放電し(25℃)、10.5Vまで放電できる時間と電流の積) なので、これを普通の電池容量と比較するのは、正確ではないのですが、 換算もよくわからなかったので、単純に計算してしまいました。 大雑把な計算です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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勘違いってことですね
だけどすごいわぁー なんだか理科の電流と電圧の講義を聞いた気分ですよ 私が知りたいのは… こんなに精密に出来ていて、故障や不具合の頻度っていうのはどうなんでしょうね アイドリング停止の時に、そのまま動かなくなるとかあるんでしょうか (June 16, 2006 02:37:49 PM)
ハッケミィさん、こんばんは!
>こんなに精密に出来ていて、故障や不具合の頻度っていうのはどうなんでしょうね >アイドリング停止の時に、そのまま動かなくなるとかあるんでしょうか ----- ■プリウス関係のサイトを色々調べましたので、トラブルに関しても詳しくなりました。 初期のプリウスではバッテリー関係のトラブルがよくあったそうですが、 ほとんど無償で交換してくれたそうです。 トラブルでは、突然動かなくなるというのはまれで、 多くの場合、車内の警告灯が点灯して、トラブルを発見するみたいです。 このような、トラブルに対するトヨタの対応はむちゃくちゃ、いいそうです。 すぐに、引き取りに来て、代車のプリウスを置いていく。 プリウスに関しては万全の体制をしいている、トヨタという会社はホント、すごいですね。 故障の頻度に関しては、普通の車と変わらないとプリウス関係のサイトには書いてありました。 (June 16, 2006 10:48:14 PM)
燃費が良いのは、ブレーキをかけたときにエネルギーを回生しているからです。 ですから、街中では燃費は伸びますが、高速道路などのストップアンドゴーが無いところでは燃費は改善されません。
(April 4, 2009 04:19:08 PM)
エンジニアさん
>燃費が良いのは、ブレーキをかけたときにエネルギーを回生しているからです。 ですから、街中では燃費は伸びますが、高速道路などのストップアンドゴーが無いところでは燃費は改善されません。 ----- ■そうですね。 ありがとうございます。 (April 4, 2009 06:01:15 PM)
ニッケル水素なら約15万円。リチウムイオンなら約55万円。差が40万円もあるとトヨタさんは採用をためらうでしょう。リチウムイオンの安全性が確保されれば、量産効果によるコスト低下が期待されるのでしょうが、この差はちょっと大きいですね。
市販の電池でコストを比較するという発想はすごく良いですね。 (May 2, 2009 02:18:55 AM)
planariaさん、コメントありがとうございます。
随分、前に書いた記事なので、今では少し変わっているかもしれません。 リチウムイオン電池はコストの他に、寿命の問題と安全性の問題もあるみたいですが、 技術は年々進歩しているので、いつの日か車にも搭載されるかもしれませんね。 (May 4, 2009 12:13:23 AM)
すっごいおもしろかったよ!!。マジで。
(June 20, 2010 03:12:41 AM)
こんなの見つけました。
これなら結構いけるかも・・ http://www.michinokutrade.jp/SHOP/13747/list.html (March 11, 2012 10:15:28 AM)
鉛蓄電池は内部抵抗が高いので大電流を取り出そうとすると出力電圧がドカーンと下がってしまうので駆動用としては今の車の要求には全く使えません。
リチウムイオンBATTの画期的なところは小さく軽い(鉛BATTと比べて)ということもさることながら小さく軽いママ大電流を取り出しても電圧が下がらないというところにあります。 これで小さい電池(=短時間しか使えない)であってもバーンと電力が取り出せるのでモーターで飛ばすドローンが実用化出来たわけです。 (February 24, 2020 09:51:00 PM) |
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