何度も確かめようと思い、その度に思いとどまった。
もう考えるのはよそう。
確かめる事に何の意味があるというのだ。
そもそも、人生というもの自体が
他人の幻、自分の幻を追いかけるようなものじゃないか。
よしんば、彼女の言っている事が嘘でも
真実で有るにしてもそんな事はさして
重要な事では無いのだ。
友情も、愛情も、確かなものは自分の中にしかない。
どんな言葉を持ってしても、どんな情景を持ってしても
俺の気持ちを彼女に伝えきる事は出来ない。
まどろみながらもそう思ったのだ。
のですが…
ガンガンとSMSが入ってくるんですよ。
上では、まどろみながら…
なんて書いていますけども、
実はまどろむ暇なんかないくらいガンガンとSMSがはいってくるんです。
これでもか、これでもか!ってくらい入ってくるんですわ。
『UCHI YADE!』
『ABU DHABI YADE!』
『ORANNO? 』
とか書いてるんですよ。
古い読者さんのなかには
この口調に聞き覚えがあるんじゃないかと思います。
SMSと言う、短いローマ字表現においても特異な個性を放つこの口調…
…
まさかね。
まあ、でもそうだとしても今日は眠いよね。
まったく持って眠くて出かける気にならないよね。
きっと幻だ。
そもそも、人生そのものが
他人の幻、自分の幻を追いかけるようなものなのだから。
なんて言いつつ、また眠ろうとしておりましたら
あまりに返事が来ないので、
先方も痺れを切らしたのかついに電話がかかってきましてね。
ドキドキしながら
『もしもし』と返事をしましたところ、
いきなり
『いるやん!なんで返事しないの!転勤したかと思ったよ!』
とか怒鳴られました。
…や!やっぱり!
この声、間違いねえ!
いやね、
本当だったら、お前は誰だ!けつを出せ!
と言いたい所なんですがね。
Rさんでした。
(最近このブログを読まれるようになった方は以下を参照してください。)
Rさん 1
Rさん 2
Rさん 3
Rさん 4
Rさん 5
以下、会話形式にて
太郎:『いまどこ…ですか?』
Rさん:『UAEやで、アブダビ。』
太郎:『はあ…なぜにまたアブダビへ…旅行?』
Rさん:『就職した。でな、昨日引っ越してきた。』
太郎:『…そ、そりゃあまた、ずいぶん急だね…はは…』
Rさん:『ドバイに就職したかったんやけど、いい仕事が無かったからアブダビ就職した。でな、昨日引っ越してきた。』
太郎:『あ、昨日引っ越してきたんだ。(二度言われた)』
Rさん:『うん、で、うち方向音痴やろ。で、タクシーの運ちゃんも態度悪いやろ。だから買い物にもいけなくてこまってる。』
太郎:『ああ、だよね。女だと特にねーー、でもアブダビ市内は狭いから歩いてスーパーくらいいけるんじゃない。』
Rさん:『うち方向音痴やろー、だから買い物にもいけなくてこまってる!』
太郎:『…そ、そっかー、もし俺がアブダビにいたら車出しても良いんだけど、俺ドバイだしなあ…』
Rさん:『飲み物も、食べ物もないねん…』
太郎:『……』
Rさん:『……』
太郎:『わ…わかりました。今から行きます。』
Rさん:『マジで!そんなつもりや無かったんだけど!じゃあ、待ってるわ!』
太郎:『どこまで迎えに行けばいいの?』
Rさん:『アブダビモールの近くやで、近くに来たら電話して。道教えるから。』
太郎:(…方向音痴じゃねえじゃん)
てな事がありましてですね、
行ってきました、久々のアブダビです。
もうここまで書いて、残業が激しくなってきましたので
この後のことは簡単な説明と写真でごまかそうと思います。
えー、
車をだして、Rさんを拾って、
昼飯くって、ボーリングして、
生活用品買出しして(モップとか洗剤とかスリッパとか買わされた)
ショッピングモールをぶらぶらして、
晩飯食って、酒呑んで、帰って来ました。
ドバイに帰ってきたときには2時を過ぎておりました。
Rさん、早く車を買ってドバイに遊びに来て欲しいと思います。
DUBAI太郎