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環境・平和・山・世相 コジローのあれこれ風信帖

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2009年11月17日
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テーマ:ニュース(99432)
カテゴリ:政治

 政府の行政刷新会議の作業グループによる来年度予算の概算要求見直し、いわゆる「事業仕分け」が波紋を広げている。まあ、元々膨張した国家予算の削減が目的なのだから、仕分けのやり玉に挙げられたら最後、一時間程度の問答で既存事業も容赦なくバッサバッサと切り捨てられていくのだから乱暴といえば乱暴な話だ。切り捨てられた側から怨嗟の声が噴き出すのも無理はない。

 しかし、この位の乱暴さでやらなければ、長年の政財官トライアングルによる利益分配で打ち固められた既得権益の構造を破壊することはできないだろう。中にはやり過ぎや予断偏見による誤りもあるに違いないが、間違いは後で正せばいい。血税をドブに捨てる悪弊を正せるなら、少々の間違いや乱暴には目をつむってもいいと思う。

 そこで関空への補給金の話だ。今回の事業仕分けで関空の利払いに充てる補給金160億円の支出が凍結された。関空は1兆1000億円を超える莫大な借金を抱えており、その利払い負担が経営を圧迫。それが世界一高い着陸料に跳ね返ることで航空会社が関空の利用を敬遠して減便が相次ぎ、さらに経営を圧迫するという悪循環に陥っている。補給金はこの利払い負担を軽減することで着陸料を下げ、着陸需要を喚起して関空の経営改善につなげる意図の財政支出だったが、「伊丹空港を含めた抜本的解決策を得るまで凍結」と決まった。

 まあ、そういわれても仕方ない現実は確かにある。だいたい、伊丹が危険だとか騒音がうるさいとか滑走路の延長や増設が望めないとか、なるほどと頷ける理由から伊丹はもうあかんということになって、国は伊丹の閉鎖を前提に新しい国際空港の立地を模索、最終的には神戸沖と泉州の選択となったが、神戸が頑強に抵抗して現在の泉州沖への立地が決まった経過がある。ことほど左様に空港はゴミ処理場並みの迷惑施設だったのだ、当時は...

 ところが、関空がいよいよ開港する頃になって伊丹が手のひらを返し存続を主張。関空に来るはずだった国内線の過半は伊丹に残り、今に至るまで関空の経営を圧迫する要因となっている。これに加え、阪神大震災の傷跡も癒えない時期に狂気の沙汰としか思えなかったのだが、あろう事か関空へは高速艇で伊丹へは高速バスでいずれも半時間でアクセスできる神戸沖に空港が建設される。...んなことやったら、最初から国際空港を受け入れとけや...という泉州の怒りは当然だし、至近距離に三つも空港が林立すれば需要が分散して経営は苦しくなるし、だいいち空の安全にも不安が募る。

 かくして関西伊丹神戸の三空港は同じく三本並んで大赤字の本四架橋と並び、この国を長らく支配した土建行政のアホさ加減を象徴してあまりある歴史的モニュメントとなったのだ。土建談合行政はセメントと鉄さえ売れればいいのであって、後の経営維持など知ったことではない。そうした意味で、今回の事業仕分けの判断はまあ、当然といえば当然といえる。今回そうした判断を下した皆さんが、かつての神戸空港建設でとった態度を検証する必要はあると思うが...

 それはさておき、では、仕分けチームを納得させるに足る「抜本的解決策」とはいかなるものか。伊丹と神戸の閉鎖以外ないのではないか。もちろんコトと次第によっては関空を閉鎖する選択肢もありだと思うが、空港のスケールからいって、一つだけ残すとすれば関空というのが順当な判断だろう。いずれにせよ、今回の仕分けチームが唱える創造的破壊を徹底するなら、そこまで踏み込むべきではないか。あ、これ、もちろん関西だけじゃないぞ。日本航空路線の廃止で無用の長物と化す静岡空港などあまたの地方空港、それに羽田と成田のどちらか一つも閉鎖を真剣に考えるべきではないのか。無条件に便利がいい、速いのがいい、さらにはそれを理由に開発はすべて善という時代はもう終わったのだ

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最終更新日  2009年11月17日 21時45分14秒
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