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環境・平和・山・世相 コジローのあれこれ風信帖

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2011年05月16日
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カテゴリ:環境保全型農業

 13日、和歌山有機農業生産者懇話会主催の実地研修で、有田地方の有機みかん園を訪ねた。この時期に開くのは、あわよくば満開のミカンの花の甘い香りに包まれて美味しいビールのおまけ付き・・・の魂胆があってのこと。初夏の紀州のイメージはなんといっても唱歌「みかんの花咲く丘」(歌詞以下)に尽きるのであって、桜はどうだっていいが何が何でもミカンの花を見なくては・・と思ったのだったが、歌詞通り青い海ははるかに見えたものの残念ながら今年は一輪も咲いていない。農家の実感では例年に比べ2週間は遅れているという。それだけ、今年の冬は冷え込みがきつかったということだろう。

 成虫幼虫 幼虫

 まあ、それはいいとして、園地で実地研修だ。果樹の有機栽培は野菜や水稲に比べ相対的に技術的障壁が高いが特にミカンのような常緑果樹は難しい。それでもさすがは果樹王国和歌山県なのであって、困難な有機ミカンの栽培にチャレンジする農家も少なからずある。今回の研修は、その有機ミカン農家にとりいま最大の脅威、ミカンナガタマムシの防除をどうするかを集団的に検討することにあった。

 CIMG3351.jpg 食害樹の状況を見ながら議論

 ミカンナガタマムシは成虫で1センチほどの小さな昆虫で、老成したミカンの下部の幹に穴を開けて産卵、ふ化した幼虫は宿主の樹皮のすぐ下にある形成層を食い荒らして成長し、さなぎの時期を経て羽化したのち、樹皮に穴を開けて脱出する。一方、とりつかれたミカンの木は形成層が破壊されるため養分や水の補給が断たれて急速に枯死する。まことに困った存在なのだが、スプラサイドなどリン系の殺虫剤でほぼ100%確実に防除できるため、慣行農法ではまったく困っていない。有機栽培農家以外のミカン農家のなかにはナガタマムシと言っても知らない人もいるほどだ。


CIMG3352.jpg 食害痕、樹皮がボロボロになって剥がれる。

 
 しかし有機農業ではそうはいかない。ナガタマムシは台湾以南から侵入した外来種であるため日本の自然環境下では天敵もおらず、薬剤が使えない有機ほ場でいったん発生すれば、蔓延を防ぐためとりつかれた木を直ちに伐採して焼却する以外の対処法はないのが実情だ。だが、もっとも生産性が高くこれからが稼ぎ時の老成樹を切って、実がなるまでまだ数年を要する幼樹に次々に更新していたのでは、ミカン農家の経営は成り立たない。

 この日は、県果樹園芸試験場の研究員の助言も得ながら、なにか効果的な方法がないか集団的に議論したのだが、名案はやはり出なかった。しかし、放置していては和歌山県の有機ミカン生産が壊滅する可能性さえある。加えて、恐らく地球温暖化の影響に加え耕作放棄される園地の増加もあって、亜熱帯原産のミカンナガタマムシは急速に活動領域を広げているようなのだ。いま手を打たなければ大変なことになる。

 ということで、和歌山県と同県農業試験場に対し、薬剤に頼らないミカンナガタマムシ防除の手法開発を、緊急の技術研究テーマとしてもらえるよう、生産者懇話会の総意として強く要請することにした。農薬も化学肥料も使っていない生態系の豊かさに満ちた果樹園で、これから先もずっと濃厚なミカンの花の香りに包まれつつ、美味しいビールを飲み続けるために、これはがんばらなくてはいけないと思っている。

  「みかんの花咲く丘」
加藤省吾作詞・海沼実作曲

(1) みかんの花が 咲いている
  想い出の道 丘の道
  はるかに見える 青い海
  お船が遠く かすんでる

(2) 黒い煙を はきながら
  お船はどこへ 行くのでしょう
  波に揺られて 島のかげ
  汽笛がぼうと 鳴りました
 
(3) 何時(いつ)か来た丘 母さんと
  一緒に眺めた あの島よ
  今日もひとりで 見ていると
  やさしい母さん 思われる

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最終更新日  2011年05月16日 21時36分20秒
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