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カテゴリ:小説 桃色頭巾参上!
幕末 桃色頭巾参上! 第三話 てえへんでぃ、黒船がやってきた、、 徳川が 永久に続くと 願えども 黒船きたら 江戸はしっちゃかめっちゃか 「てえへんだ、浦賀に黒船来航だ!、さあどうする徳川様よ、!」 嘉永6年(1853年)ペリーが浦賀にきた黒船騒ぎ以来、 開港だ、攘夷だ、尊王だ佐幕だと幕府諸藩が喧喧諤諤(けんけんがくがく)の論争を続け、 挙句、独断で日米修好通商条約を結んだ大老井伊直弼が桜田門外の変で暗殺され、 江戸の町では血なまぐさい事件が立て続けに起き、物騒な空気に包まれていた。 京の都での薩摩長州などによる、討幕の不穏な動きも江戸には伝わってきていた。 「伝吉、江戸の町はどうなっちまうんでい、 黒覆面に黒装束の悪党が日本橋、大店に御用金を出せと 強請り、強奪をしてるって話だ、、」 「康十郎の旦那、この頃の江戸じゃ、黒頭巾の一味だけじゃありませんや、 博徒の連中は取り締まりが甘いことをいいことに、 堂々と賭場を開いて庶民を泣かせているし、岡場所も息を吹き返し、 柳原辺りじゃ夜鷹も増えてるってことですぜ、 これじゃあ、公儀お許しの吉原遊郭も泣きをみてるそうですぜ、 ええじゃないかなんて、へんてこりんな踊りが流行って町人は浮かれてるし、 ほんだら経ととかいう、胡散臭い新興宗教集団が現れて、庶民に ご利益があるとかで、瀬戸物町じゃ10文やそこらで転がってる壺を ご利益があるなどと、こじつけて十両だ三十両だ、中には百両だとか とんんでもねえ値で売り付けてるってことですぜ、」 「伝吉、その江戸の町を守るのが同心と岡っ引きの仕事なんだがな、、 手が足りねえのを言い訳にしちゃあ、情けねえな、、」 江戸の町は南北奉行所与力同心を合わせても与力50騎、同心200人で、 配下に岡っ引き下っ匹密偵などを抱えているのだが、 事件が多発し、不穏な空気の流れる幕末のお江戸八百八町の警護はとても足りやしなかったのだ。 北町奉行隠密同心の本多康十郎と岡っ引きの伝吉が歯ぎしりしたくなるのも頷けた。 つづく 朽木一空
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最終更新日
2023年05月08日 10時30分07秒
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