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テーマ:最近観た映画。(38856)
カテゴリ:映画にっき
演出:野田秀樹、出演:中村勘九郎、中村七之助、中村橋之助
★★★★☆ 平成16年夏に歌舞伎座で上演された新作歌舞伎「野田版鼠小僧」のフィルム版。舞台芸能である歌舞伎を高性能カメラと立体音響でスクリーン上に表現したもので、意外なことにこうした試みはこれが初めてらしい。 分かりやすい内容に全編コメディタッチな演出は歌舞伎初心者でも100%楽しめる完全娯楽作品。 というよりこれははたして歌舞伎と呼べるのか?というくらいわかりやすい台詞まわしと所作。「微妙ぉ~」「まじ?」「ありえないこれ!」など超口語的な台詞と吉本ばりの激しい役者の動きは、伝統芸能というよりはコント芝居を彷彿させ、 勘九郎のジャンプなどはほとんどコント55号の二郎さんである 。 それでも役者はどれも一流の歌舞伎役者。ポイントはおさえて全体を通すとしっかり歌舞伎のテイストでおさまっているからさすが。個性溢れる登場人物はどれも魅力的で、坂東三津五郎によるバカ殿風・大岡忠相が実にいい味を出しているし、七之助の「おしな」のパキパキとしたキャラクターにも笑えたが、なんといっても中村扇雀の「おらん」が抜群の存在感と演技力で観る者をぐいぐいと惹きつけ、笑わせる。中村獅童の幽霊ははしゃぎすぎでややイタイ。出番も殆どなく、適役だったのかどうか。 笑って笑って、最後はホロリ。平日にも関わらずの満席で歌舞伎人気に改めて驚く。今後も企画継続を願いたい。 人気blogランキング←クリックをお願い致します お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 8, 2005 04:15:14 PM
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