懐かしの将棋ゲームを攻略しよう:第137回 最高速思考 将棋・麻雀(8)
1995年にバリエより発売されたスーパーファミコン将棋ソフト最高速思考 将棋・麻雀は1994年のニチブツのスーパー五目・将棋に続き、将棋+他のボードゲームをカップリングさせたソフトである。それに加え、1手1分以内の早指しを実現したことが特筆される。当時は早指しを売りにした将棋ソフトが出回っていた時期だった。将棋・麻雀については棋力は将棋倶楽部24で200前後、将棋ウォーズ4級の筆者といい勝負である。当時のソフトの能力ではさすがに複雑な中・終盤で思考を早く打ち切ると質が落ちるのはやむを得ないのかもしれない。私が先手番では登場キャラクター6人すべてに勝利することができた。今度はやや苦手の後手番でふたたび6人に挑戦することとする。1人目は武藤嶺子である。先手:将棋・麻雀 武藤後手:私▲2六歩 △3四歩 ▲7六歩 △4四歩 ▲4八銀 △4二銀▲4六歩 △3二金 ▲2五歩 △3三銀 ▲1六歩 △1四歩▲3六歩 △5四歩 ▲5六歩 △5二飛 ▲6八玉 △6二銀▲7八玉 △3一角 ▲5八金右 △4一玉 ▲6六歩 △6四角▲4七銀 (第1図)後手番の私は後手振り飛車風の序盤からいわゆる後手無理やり矢倉を試してみた。先手は▲4八銀としているので陽動振り飛車の可能性は低いだろうとみられる。ただし早めに▲4六歩としているので右四間飛車には備えないといけない。幸い先手が▲5六歩としたため右四間もなさそう。私は△5二飛として矢倉中飛車とした。第1図までくるともう先例のないだろう形、力戦将棋である。第1図(▲4七銀まで)第1図より△5五歩 第1図からの△5五歩は本譜のように先手が同歩と取ってくれればいいのだが、▲6五歩とされると後手は角を引く以外なくなり攻撃が弱まるのであまりいい手ではない。▲同 歩 △同 角 ▲6五歩 △8八角成▲同 銀 △3九角 ▲4八飛 △同角成 ▲同 金 △3九飛▲3八銀 △5六歩 ▲1七角 (第2図)第2図(▲1七角まで)第2図より△5七歩成 第2図からの△5七歩成は逸機でここでは△6九飛成と飛車を切ってからの△5七歩成で明確に勝ちであった。▲3九角 △4八と ▲同 角 △5八金 ▲7五角 △6九金 ▲同 玉 △7四歩▲6六角 △5八金 ▲7八玉 △5九金 (第2図)第3図(△5九金まで)第3図より▲6九金 ここでの▲6九金の受けが自然なように見えて大悪手。▲5五歩としておけば飛車の侵入が防げていたので逆に先手は優勢を維持できていた。以下後手が逆転して勝ち切った。△同 金 ▲同 玉 △6七金 ▲5五角打 △6六金 ▲同 角 △5八角▲5九玉 △7六角成 ▲5三歩 △同 飛 ▲5四歩 △同 飛▲5五金 △同 飛 ▲4八玉 △6六馬 ▲3七玉 △5七飛成▲4七飛 △4八角 ▲2七玉 △2六金 ▲2八玉 △4七龍▲4九金 △2七飛 ▲1八玉 △3八龍 ▲同 金 △1七銀▲同 桂 △同 金まで86手で後手の私の勝ち後手番だともっと苦戦すると思っていたが1回でクリアできてしまった。あと5人で後手番での全員からの勝利を達成する。