もう一枚あるのだが、こちらの方が鮮明なのでこっちを選んだ。
この日の夕方に虹が架っていて、街行く人々が皆携帯片手に虹を撮っていた。
雲を背にして夕日に映ゆりながら虹は鮮やかに二つ弧を描く。
空に滲む彩りだからなのだろうか。
もっと珍しいのは消えかかった虹である。
雲が途切れると虹も途切れる。
雲に架る虹が恰かも天に繋がる階の如く。
古の人々は虹を空の梯子だと思ったのだろう。
雲は自然現象ではなく、階層が上にある世界だと思ったのだろうか。
ヴァルキリープロファイル2のビフレストかと思った。
昔の人は虹を頼りにして、空の世界に行こうと考えていたのかも。
人は翼を手に入れ雲よりも高い所に辿り着いた。
空の世界には何もなかった。
ただ自然現象があるだけ。
初めて人は神様なんていない事を知ったのだろう。